パウリンの娘

パウリンの娘《第19章1》

 ←パウリンの娘《第18章9》 →パウリンの娘《第19章2》
シドとルシオンがバラサインを出てから10日が過ぎようとしていた。
そろそろ戻って来ても良い頃だ。
ハビロードはゼロからシドがそろそろ戻って来るはずだと聞いおり前日から屋敷に留まっていた。

「無事情報を聞き出せているでしょうか!?」

「今は他に手段が無いからな。祈るしかないだろう」

昨日からそんな話を幾度となく繰り返していた。
ハビロードにとってデーン村での情報は切実なものだった。

そんな日の午後。

「・・・・すまん。遅くなった。今帰った」

予定より1日遅れて戻って来たシドがドッと疲れた様にそう言った。

「ご苦労だったな。で、どうだった!?」

「ああ、間違いない。サイナーの息子は入神していて、母親はあの村の出だ。母親の双子の姉と言う婆さんに会ったがあの新しい側近と同じ目をしていた」

「シド、良くやってくれた!! 恩にきる!!」

ハビロードはシドの手を握るとブンブン振り回す様に握手した。
喜ぶ姿に、シドはやはり直ぐに出て良かったと思った。
こいつの無念はいつか必ず晴らしてやりたい。
そう思った。

シドが簡単な報告をしていると、やっと後から更にゲッソリした様子のルシオンが現れた。

「レライ、ただ今・・・・」

「お兄様お帰りなさい!!」

満面の笑顔でローレライは兄の姿を見つけると飛びついた。

「ああ、レライだぁ~。良かったぁ。お前の顔見るとホッとする」

「何よ行き成り大げさね。お兄様ったら」

微笑む笑顔に安らぎを感じた。
デーン村を出てから5日、ルシオンはシドに鍛えられ、もぅクタクタだった。

「お前の言っている意味がやっと分かった・・・・。こんな事何も考えずにやってのけるお前たちを俺は尊敬するよ」

ルシオンは今まで自分がどれ程不甲斐無かったかをつくづく今回思い知った。

「やっと、心構えだけはそれらしくなった様だな」

ゼロがクスリと微笑むとそう告げた。

「・・・・ただ・・・・俺、今人間不信になりそうで・・・・」

ゲッソリした面持ちでそう告げるルシオンの姿にゼロとシドは顔を見合わせて笑った。

良かったらポチッとお願い致します^^

にほんブログ村


総もくじ  3kaku_s_L.png パウリンの娘
総もくじ  3kaku_s_L.png 記憶の彼方とその果てに
もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ&感謝
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【パウリンの娘《第18章9》】へ
  • 【パウリンの娘《第19章2》】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【パウリンの娘《第18章9》】へ
  • 【パウリンの娘《第19章2》】へ