パウリンの娘

パウリンの娘《第19章3》

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実際問題として、時間があれば一度正式な婚約者としてローレライをオードラルの屋敷に連れて行こうとは思っていた。
しかし、それは難しいと思っていた。
それがまさかこの様な形で同行させる事になろうとは夢々思っていなかった。

結局、今回これを機にバラサインから事実上退く事になった。
ライサンドの監視はフリードルと共にライサンドの画策を止める事に協力をしてくれた信用のおけるキールの二人と現在協力者となっている元キールのメンバーでランドンの姉の婚約者であったニクソンに任せ、監視に携わっていたタウリン、クランケの二人はやっと解放され王都に出来た新しい支部へ移る事になった。

今回オードラルの屋敷に同行するのはゼロの側近のシドと以前侍女との交渉に出向いたハビロード、それに今回ローレライを正式な婚約者として紹介する事から兄のルシオンとお供にランドンも付いて来ることになった。
ハビロードには早馬で先に赴く旨の書状を託しオードラルの屋敷に届けて貰う事にした。
本体の方はローレライ等が居る事から途中で一泊し、翌日の到着となる。

「私、本当にゼロの御両親に気に入って貰えるかしら・・・・・」

ローレライは急にバラサインを発つことが決まり、出発してからも何度もひたすらその事を気にしていた。

「だから、それだけは心配はいらん。喜ぶことはあっても否定する事はありえない」

夕食後、話があると言われ宿のローレライの部屋を訪れていたゼロがそう告げた。

特に母などはパウリンの後継者としておそらくずっとこいつを見守り続けていたはずだ。
認めているからこぞ、10歳の誕生日に血統馬となるジュリアスも送ったに違いない。
自分の事をパウリンの後継者の伴侶として相応しくないと言われることはあったとしても、ローレライを認めないと言う事は考えられなかった。
父にしても飛び出した自分を責められることはあっても、母が認めるパウリンの後継者を否定するとは到底思えない。

「ザビーネ様は私の事をパウリンの後継者と言う事は認めて下さっているから自然とゼロとの事は受け入れて下さるかもしれない。でも、お父様はきっと違う。私のような田舎貴族の娘が格式のあるオードラル家の跡取りのゼロと結婚するだなんて・・・・」

とても認めて貰えるとはローレライには思えなかった。

「それは大丈夫だ。パウリンに映し出された事が真実ならば、私がオードラルの家を継ぐ事は無い。サザーランド国の新王となるならば、オードラルの家は次の世代に託される事になる」

「次の世代!?」

「・・・・許されれば・・・・私に一番近い直系の中から。そうでなければ今の所で言うと父の弟のテオドール侯爵家の次男が第一候補だな」

「許されれば!?」

「無理強いはしない・・・・」

ゼロは確かにボソリとそう呟いた。

「・・・・それは・・・・どう言う!?・・・・」

中途半端な物言いは、どうやらローレライには通じなかったらしい。
必死になって考えようと今にも物思いにふけそうな様子にゼロは苦笑いした。

「まぁ、良い。何れにしろお前が反対される理由だけは無いから安心しろ」

ゼロはローレライの頭をクシャクシャっと無造作に撫ぜた。

「明日は朝が早いからな。寝坊するなよ」

一言そう告げるとローレライの部屋を後にした。

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NoTitle 

にぶい!にぶいよ~~~(><)
ゼロももっと攻め込まないと~(笑)

過去ばらし編が楽しみです(笑)
ゼロがあわあわしてる姿が浮かびます(*^m^*)

はのん様 

これがローレライです!(笑)
ゼロも否定されるの怖いから強気に出れない^^;

過去ばらし編はかなり凄いよ!
バラサレルだけでは終わらないから(笑)
ご想像道理のゼロの反応です。完結後をお楽しみに♪
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