パウリンの娘

パウリンの娘《第5章5》

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翌朝サビエルは馬をエルとその友人達へ引き渡す。

「では、私は今からゼロ様の所へ赴き、今回の事案について仰いで参ります。トランゼでお待ちしておりますので」

そう告げ騎乗すると瞬く間に去って行った。


4人は宿の主人に見送られ、今日滞在予定のナグラへ発った。
今回は皆に迷惑をかけないようにローレライは昼食前に一度休憩させて貰い、昼食に休んだ時は昨日よりかなり体調も良かった。

「ねぇ、ここでも・・・・、4人だけの時もエルって呼ばなきゃダメなの!?」

「エルの呼び名に慣れていないから今からそう呼んでないと咄嗟に呼べないだろ?」

確かに・・・・。
でも、何だかとっても変だ。
フリードルは何故名前を隠さなければならない事を仲間としているのだろう?
どう言う目的があるのだろう?
父の書状を預けられる人物も知っていた。
聞きたいことは沢山あるけれど、今はまだ聞いてはいけないと言う事だけは分かる。
表情を変えながら時折難しい顔をしているローレライを見てフリードルが付け加える。

「今は色々考えなくて良いから。エルは愛称とでも思ってくれればいいし。唯、私をフリードルと見知っている者に会った時だけはエルとは呼ばないでくれよ。その時々で使い分けてくれ」

「何だかややこしいなぁ~」

ルシオンが言うとフリードルがすまんと苦笑いした。


今日滞在するナグラはとても小さな町で、きちんとした宿屋は存在しない。
周辺の町にも宿は無く、辛うじてこの町に自宅の一角を間貸ししているような民家が点在しているのが救いだった。
馬は家主の家畜小屋の一角を貸してもらい置かせて貰うことになった。

「この部屋で4人はかなり狭いぞ」

ルシオンが呟く。
一人がやっと寝られるようなソファーのようなベッドが両脇の壁際にあるだけで後は人が通れるスペースがあるだけだ。
毛布は人数分貸して貰えるから残りの者は床に寝る事になる。

「私は良い。小屋で馬の監視をするから後は皆で決めてくれ」

そう言うとフリードル毛布を持って出て行った。

「ベッドはお二方でお使いください。私は何処でも寝れますから」

当然の様にランドンか言うとローレライが申し訳無さそうな顔をする。

「私のせいでこう言う事になっているのにその私がベッドに寝るわけにはいかないわ。それに私は厩舎でだって寝れるのよ。床でだってきっと平気だわ」

ローレライがそう言えば、ルシオンも俺も厩舎で寝れるぞと昔妹と遊び疲れてそのまま厩舎で眠ってしまったことがある話を持ち出す。

「お嬢様、お願いですからそのような事は言われないで下さい。この流れで行くと昔を懐かしんで床か小屋にでもご自分が寝られると言い出しそうです」

昔話を熱弁するルシオンを見つめながらこっそりランドンがそう告げる。
確かに兄なら言い出しそうだ。
兄が床に寝ると言っても問題だが、小屋にでもと言い出せばランドンは付いて行くだろうしローレライは部屋に一人になってしまう。
フリードルと変わると言い出してもそれはそれで問題が起きそうだ。
ランドンに自分の考えが足りなかったことを謝るとベッドを使わせて頂きますとローレライは折れた。

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~ Comment ~

NoTitle 

男性陣がいいわv-238
やっぱり男の子達が多いほうが楽しいです(笑)
逆ハー状態…(*^m^*)違うって^^;

HANON.H 様 

言われて気付きました。
ローレライ、確かに逆ハー状態…だわ(笑)
やっぱり、どうせなら自分がいいと思える男書きたいじゃない♪
気に入って頂いてるようで、嬉しいです^^
もっと増えますよ~♪

NoTitle 

そういえば逆ハーレム状態ですね。
乙女ゲームの遥かなみたいですね。
「よきにはからえ」みたいなことを言わない姫様なのでいいですね。

LandM様 

全く気付かずに書いていました^^;
私はそのゲームは知らないのですが、強気なお姫様が主人公なのでしょうか?
「よきにはからえ」言葉は、ローレライは知らないと思います(笑)
そう言って頂けると嬉しいです^^

設定が設定なので、どうしても出て来る女キャラは今後も少ないです。(元騎士が多いです)
高飛車キャラは設定上は強力なのが2名います。
一人は書き上げた中に既に登場しています。(もう一人は説明的な言葉でしか登場していません)

いつも有り難うございます。
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