パウリンの娘

パウリンの娘《第29章4》

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フリードル率いる第2陣は、城の中腹へと進んでいた。
こちらも軽症で済ませる手傷しか負わせる事無く軽々と剣を交わしながら奥へ奥へと進んでいた。
所がある時、前を遮る兵の姿がパタリと居なくなった。

“何があったのか!?” 

不穏に思いつつもこれを期にとばかりに更に奥へと進んでいった。

中腹を過ぎた頃、フリードルの前についに一番厄介な者達が姿を現し行く手を遮った。

「申し訳ございませんがこれより先は御通しする訳には参りませぬ」

「イザリオ・・・・」

王宮近衛騎士隊だった。

「元王宮近衛騎士総隊長であられた貴方が何故この様な事をなされるのですか!?」

「ある方の覇業を成す為だ。今この先で、その為の議会がなされている筈だ」

「議会は決裂した。オードラル宰相以下の者が謀反を起こした」

「それは有り得ない!」

アイスラント様たちが謀反と言われる事はあったとしても、それは有り得ない筈だ。
宰相が異議を唱え、加担しているとすれば・・・・それは・・・・。

「既に、覇業は成されたのか!?」

「何だと!?」

「頼む。調べてくれ。私はお前とこの様な形で対したくはない!」

フリードルは持っていた剣を収めた。それに続いて他の仲間達も次々に剣を収めて行く。
イザリオはかつてフリードルの配下の者だった。

「イザリオ!!」
「イザリオ殿!!」

かつての仲間に懇願され、イザリオは深いため息をつくと言葉を放った。

「知らせに来たのは誰だったか!?」

「はっ、評議の間の番兵です」

「評議の間だと!?」

「そこで、本日現王罷免と新王擁立についての正式な議会が行われているはずだ」

フリードルは本筋を語り始めた。

「それで謀反と言うのは確かにきな臭いな・・・・」

「アイスラント様は何があっても自らが先に剣を抜くような方では決して無い!」

新王として擁立されている者がアイスラントと知るや否や、イザリオは下の者に実情を調べて来るように告げた。


待つ事数分、下の者が言葉を告げた。

「『謀反だ』と言う者と、『新王が立った剣を収めよ』と言う者が相まみえております・・・・」

その言葉にイザリオはフリードルに深々と頭を下げると身体を翻した。

「評議の間へ急ぐぞ! 新王をお助けしろ!!」

フリードルは更に十余名の戦力を引き連れて共に評議の間へと急いだ。

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