パウリンの娘

パウリンの娘《第7章1》

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ローレライが部屋へ戻るのを確認すると、サビエルはその足でエルの部屋をノックした。
入れと言われて扉を開けると、無事ローレライが自室に戻ったことを告げる。
ご苦労だったと労いの言葉を貰い、恐縮して“では”と同席中のシドにも会釈をすると部屋から出ようとした。
その時、シドから声をかけられる。

「サビエル。お前ゼロとあの娘に今までずっと付いていたのだろ?」

「はい、ローレライ様の護衛を言いつかっておりましたので」

「お二人の様子はどうだったか?」

「はい。至って普通でしたが・・・・」

「普通・・・・」

「はい。治療が終わり、少しアクシデントはございましたが別に何事も無くただ今お部屋に戻られて・・・・」

「アクシデントって何だ!?」

「大したことでは・・・・」

更に話せと言われ、サビエルは馬屋でローレライの去り際に起こった事を少し照れながら報告する。

「あの状況でローレライの事を女と思っていなかったのでしょうか?」

「いや、知らされていたし分かってはいたと思うが、感覚的にそう感じていなかったんだろうな」

そしてまたシドは少し考え込むと

「やはり使える・・・・。あの娘は使えるぞ!」

揚々と告げる。
エルがそうですか? と言えば

「エル、あの子にもぅ男のフリをさせるな。ゼロが否定的でないのは異例だ。戻せ」

と、突然突拍子もない事を言い始めた。

「それは唐突すぎませんか? 明らさま過ぎます。それに護衛も今まで以上に警戒しないと」

「それはゼロにやって貰う!」

シドはニンマリ微笑んだ。

「ゼロ様に!?」

護衛を付けないといけない者に護衛をさせる!?
シドは一体何を考えているのか?

「いいか。ゼロが女と一緒で普通と思わせる素振りをしていること自体凄い事なんだ。それに、一緒にいてもゼロの事をブラックナイトのボスと思っている奴は先ず怖くて近寄らない。アイスラントと思った者にも女と居る事でカモフラージュになるから勘違いと思われる。俺は金を積んででもあの娘に頼みたい位だ」

王宮でも主の女嫌いは有名だったので確かにカモフラージュ出来るだろう。
しかし、そう簡単に何もかもが上手く行くのだろうか!?

「そこでゼロ様にローレライの護衛をさせると?」

「ああ。あの娘の護衛だけならゼロであろうがアイスラントで有ろうが剣の腕を知っている者は先ず手を出して来ないだろう」

「知らない者に関しては身の程知らずなだけと言う事ですね」

「そうだ。まぁ、そうは言っても一様私も陰から見守るが」

「側近ですし」

「だな」

フリードルがニヤッと笑ってそう言うとシドが豪快に笑った。

「サビエル! この事は他言無用だぞ!」

「勿論です!」

サビエルは大変な時に来てしまったと思ったが、もぅそれは後の祭りだった。

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~ Comment ~

NoTitle 

いいよいいよ!
早くくっつける算段してください(笑)
ますます楽しくなってきたわ~v-238

HANON.H様 

ふっふっふっ。
算段なくして結果は生まれないものね。
あのゼロじゃ中々ね^^;
頑張れシド(笑)

NoTitle 

……「よきにはからえ」ですかね。
そこはかとなく、マリー・アントワネットを思い出すようなところが随所にローレライに感じますけどね。

要するに、王女の考えていることをかなえようと思って、家臣が変な方向に走っている部分はあるような気がします。

LandM様 

そうですか? 全く意識して書いた訳では無かったのですが、確かに見方にによっては・・・・ですかね?

ただ、確かに協力してもらわなくては足がかりとなる仔馬は探せない訳ですし、なるほど・・・・。
確かに現段階ではそこはかとなく・・・・かもしれませんね(笑)
結果、色々と翻弄されては行きますが、最終的には良かったと言って頂けると良いなと思っています。
まだまだ先がかなり長いですが^^;

いつもお忙しい中、有り難うございます^^
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