「パウリンの娘」
パウリンの娘 《番外編》

幸福の行方4 ~パウリンの娘番外編~

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珍しいランドンのその反応に、ルシオンは声を掛ける。

「どうかした?」

「・・・・ルシオン様」

「何!?」

「あの・・・・」

「だから何!?」

傍から見ていてもルシオンが少し苛立っているのが伺える。

「・・・・申し訳、ございません・・・・」

「・・・・お前、もしかして知っていたの?」

「・・・・はい・・・・。アイスラント様にご相談を受けまして・・・・」

「クビ!」

「ル・・・・ルシオン様!!」

今までに見た事の無い縋る眼で慌てふためくランドンの姿。
それを見てサンドラもびっくりしているようだった。

「ちょっと待って! 一体どういう事なの!? それに行き成りクビだなんて穏やかじゃないわ。 理由をきちんと言いなさいよ!」

「君に言う筋合いはないんだけどね。まぁ、いいや。こいつ、主である俺に嘘をついたんだ。俺はシザーレからサンドラ、君に内々に決められていた婚約者がいると聞かされていたんだ!」

「・・・・婚約者!?」

全く寝耳に水だった。

「でも、その父上のお話ではきっと君に話さず独断でと言うのはありえないよね」

「勿論よ! そんな事を勝手に決める父ではないわ。・・・・まさか兄が何か画策を!?」

サンドラは信じられないと思った。

「だろうね」

「何故そんな事を!?」

「「‥‥‥」」

その問いに、二人して目を背けて黙り込んだ。

今日はそう言う心積もりで来た訳では無かった。
勿論、ずっとサンドラの事を忘れた事は無かったし、今でもこの想いが変わることは無い。
例え婚約者がいたとしても諦めきれない思いがあるからここまで来たのだ。
一目だけでもただ、会いたくて・・・・。

ルシオンは大きく息を吸い込むと、表情を強張らせた。

「ルシオン様!?」

サンドラの声掛けに勇気を貰う。

「・・・・俺がサンドラに気があるってシザーレが気付いたからじゃないの?」

「えっ!?」

サンドラが真っ赤になるその先で、俯くランドンがそっと目を伏せた。

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~ Comment ~

NoTitle 

あははは~!
「クビ!」
に思わず笑ってしまいました~(^m^)
そうだよね~
ご主人様に嘘!(笑)

そしてさらりと言っちゃってるし~(笑)
お城にあがってもすぐ辞める事になるでしょう~^^
でもすんなりとはいきそうないけどね~!
頑張れ~~~~!お兄様~^^/

はのん様 

気に入って頂けて良かったです^^
この二人は普段こういう感じなので、書いてて勝手に動いてくれるのでホントに楽しいです♪
まさか、ランドンもクビと言われるとは思いもよらなかったでしょうが、まぁこの二人ですからね^^

そうですね。上手くいけば城に上がっても早いうちに辞めちゃうでしょうがムフフッって感じです♪
何せまだ邪魔者もいるしね。
ホント頑張れルシオン♪ですね^^

いつも有り難うございます^^
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