「パウリンの娘」
パウリンの娘 《番外編》

幸福の行方12 ~パウリンの娘番外編~

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サンドラは事の全てを聞いて驚きを隠せない。

「・・・・何て皆自分勝手なの!?」

「えっ!?」

「私だけ、一人でドキドキしたりヤキモキしたり、馬鹿みたいじゃない・・・・」

「御免・・・・」

ルシオンは頭が上がらない。

「私の意志は!?」

「えっ!?」

「私何も言われて無いんだけど」

「えっ!? いや、俺あの時、シザーレの家で君に告白したつもりだったんだけど?」

「あんな一方的な話の流れのついでみたいなのは告白って言わないわよ! あの後私の気持ちも何も聞かずに放り出されて、私凄く辛かったんだから!」

「いや、それはごめん。俺の勝手な思い込みで告白しちゃって、迷惑だったかなって思ったら何も聞けなくなっちゃって・・・・」

「もう会えなくなっちゃうかもしれないって思って、いっぱい泣いたんだから!!」

「ゴメン・・・・」

「・・・・どうして私が断らないって思ったの!?」

「あっ、いや。レライから色々聞いてて・・・・。サンドラが俺の事凄く気にしてるって聞いてたし、色々俺の昔の話とか聞きたがるって聞いてたから俺脈ありだって勝手に思いこんで一人で浮かれてたんだけど、まさか・・・・違った!? 俺の勝手な思い込み!?」

ルシオンが凄く焦って顔色が幾分青ざめて行くのが伺えた。
おどおどし始め、困惑しているルシオンを目にして、サンドラはもぅいいやと思ってしまった。
普段ならば自分勝手すぎて絶対に許せない事だけれど、完全に惚れた弱みだ。

「・・・・別に違わない・・・・けど・・・・」

「なら、俺と結婚して。俺サンドラ以外考えられない! 他の何を失っても、サンドラだけは諦めきれない。失えない!! 君より大切な物なんてこの世に何一つ存在しない!」

「ルシオン様・・・・」

ホロリと一筋の涙が頬を伝う。

「俺、今日正式に騎士見習いに入れる事が決まったんだ。それがもぅ嬉しくて。随分会うのに時間かかっちゃったけど、俺も必死だったんだ。君の父上の下に剣の稽古にも通ったりして・・・・」

「父に剣を習っていたの!?」

これにもビックリだった。

「うん。筋が良いとは言われなかったけど、根性は認めてやるって言われた。父上からの許可も出てるし、まさかシザーレがここまで全然サンドラに話しを流していないとは思ってもみなかったから、御免。変に誤解させて泣かせてしまったけど、俺が愛してるのはサンドラだけだから、これからずっと俺の傍に居て!」

サンドラは涙に濡れながらも満面の笑みでルシオンの胸に顔を埋めた。

「はい。私もずっとルシオン様の傍に居たいです。愛しています」

初めて互いの心を通わせた二人は、見つめ合い、どちらからともなく目を閉じると自然と唇を重ねた。

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