記憶の彼方とその果てに

記憶の彼方とその果てに《41.激 情》R-18

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グスン、スンッ・・・・。

すすり泣くような声が聞こえて来て、ラルは一瞬戸惑う様に愛撫の手を止めた。
昨日より慎重に事を進めていたつもりだったのだが、何処でやり過ぎてしまったかと少し考えたが、やはり慎重に進めても初めての女性の気持ちは分からない。
痛い想いをするのは間違いなく女なのだから・・・・。

「リア、すまない。でも仕方ないのだ。こうしなければ貴女がこの先もっと辛い事になるから・・・・」

甘やかなラルの声に涙しながらアーリアは、そっとその胸を手で押しやった。

「・・・・ごめんなさい・・・・本当にごめんなさい・・・・。でも、もぅだめ・・・・。やっぱりもぅ無理です。ごめんないさい・・・・。お願い・・・・、止めて・・・・」

自嘲できずに今夜も走ってしまったかもしれない己の行動を振り返ってみたが、昨夜より冷静さは保てていたと思う。多分・・・・。
それなのに、どうして・・・・・。
結局はアーリアの想いにまたも邪魔されるのか!?

「・・・・そんなにアーリアは私が受け入れられないのか。・・・・やっぱり・・・・」

(『思う者が居るのか!?』)

本当はそう口にしそうになり、言葉を飲み込んだ。

「・・・・リアとしてならラルを受け止められると思ったの・・・・。本当に愛していたから・・・・」

そう、リアの想いがアーリアの想いすら超え、はびこり始めていたのは事実だ。
間違ってもリアでは無くアーリアなら、知り得たばかりのこの者に、ここまで身を委ねる事など出来はしない。
今までの行動は全て自分の中のリアが齎したものであると考えれば自然と全てに説明がついた。

「では、何故・・・・」

ラルの声が震えているのが分かる。

「ラルの事は本当に好きでしたし、あの時の想いを今も苦しい程に抱えています・・・・。でも、今の私は・・・・リアでは無く、やはりアーリアなのです。アーリアなのに、アーリアの気持ちがあるまま今の貴方に抱かれる事はやはり出来ません・・・・」

心の奥底に一番不安として仕舞い込んでいた想いを暴かれた気がした。
一番恐れていた言葉だった。

「ならば私は如何すれば良かったのだ?・・・・今お前の心が本当に求めているのは誰なのだ・・・・」

だが、聞いた所で今更この想いを押し込める術を今夜のラルは既に持ち合わせていなかった。


力ない声音が聞こえて来て、アーリアは罪悪感に苛まれた。

「期待を持たせる事をしてしまった事は謝ります。でも、これ以上は本当にもぅ・・・・。リアに流されて、アーリアの想いを捨てる事はやはり出来ません。・・・・正直にお話しします。私が想いを寄せる方は貴方ではありません。・・・・酷い話ですが婚約者でも有りません・・・・。私が・・・・アーリア自身がお慕いしている方は・・・・、ま」
「もう良い!!」

言葉を遮られ決定的な一言が告げられるのを阻止された。
宵闇の夫はアーリア言葉など既に受け入れようとすらしなかった。
そこからは何やら鋭い意志のようなものが見え隠れし、昨夜までとは明らかに違う何かを感じ取ったアーリアは身を強張らせた。

「せっかく思いの丈を雄弁に語ってくれたが・・・・、生憎だが今日は止めてやれない。ならば、再びリアに戻って貰うまでだ!!」

強い自己主張の籠った激しい言葉に、思わず卒倒しそうになった。

「・・・・やだ、ラル・・・・。やめッ」

荒々しく唇が塞がれ、それと同時に再び手が下肢に添えられた。

「おねがい・・・・やっ!!」

唇から首筋、胸へと次第に降りてくる愛撫に身を捩りながら抵抗するが、下肢に添えられた指の動きに翻弄されて思う様に拒めない。

「身体は正直だ。貴女のここは私をこんなにも喜んでいますよ」

そう言い、くぐもった声で手と口で齎される快感に何も考えられなくなって行く。
それでも必死に抵抗を試み、やがて抗えないと悟った時、ポツリと愛しい者の名前が涙と共に口から零れた。

「ぅっくっ・・・・・、マジ・・・・ミールさま・・・・助けッ・・・・!!」

その言葉に慄き、宵闇の夫ラルは目を見開いて信じられない言葉に唇が小刻みに震え出した。
アーリアが今窮地のこの時に一番求めて病まない人物が、・・・・まさか本当に自分で有ろうとは夢にも思っていなかったのだ。
確かに一従者として信頼されているとは感じていたが・・・・、従者如きに・・・・まさか・・・・。
言葉が言い終わらぬ内にセイラルは、先程から大きく主張する己自身をその入り口に歓喜と共に宛がった。

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