記憶の彼方とその果てに

記憶の彼方とその果てに《50.決 意》

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まだ全てを話す訳には行かないが、これ以上彼女の負担を大きくすることは出来ないと思った。
今置かれた状況だけでなく、彼女は今過去においての辛い出来事まで思い出し、抱え込んでいる。
この事を分かってあげられるのは自分しかいないと思った。

「殿下には私から詳しい現状をお伝えしておきます。ですから思う所があるかもしれませんが貴女は何も考えず、もぅ暫くしはこのままセイラル王子の婚約者を演じ続けて下さいませんか。私はその間に全てを整えて貴方を迎え入れる準備をしておきますから。不安は拭いきれないかもしれませんが、どうか私を信じて頂けませんか」

誠心誠意を込めて言葉を口にした。
彼女ならば分かってくれると信じて・・・・。


アーリアは自身にずっと問いかけ続けていた。

今自分が一番したいことは何なのか。
一番譲れない事は何なのか。
一緒に居られる為に何が出来るのか。

全ての答えが目の前の愛しい者の姿を連想させた。
何故二人の未来にセイラル王子が関わって来るのかは教えてくれそうにないけれど、協力者と言う話が本当であればこれ程心強い事は無い。
理不尽だと思える事も沢山あるし、何かを隠しているような彼の様子にまだ戸惑いはあるけれど、それでも彼が自分に向ける愛情だけは、真実だと信じられた。

明かされていくマジミール様の秘密の先に一体何が待ち受けているのか?
これかの事を考えるとまだ不安で押しつぶされそうになる。
けれど『二人の幸せの為に』と言われてしまえば、最終的にアーリアにはもぅ抗う術は無かった。

「では、もし・・・・、このまま私が婚約継続を受け入れたとして、挙式までに今貴方が進めている計画が上手く行かなかったらどうなるの。今の時点で上手く行く保証なんて何処にもないでしょ。挙式だけは私絶対に嫌だから! 嘘でも貴方以外の人とは愛を誓えない・・・・」

「そこまで強要するつもりはありません。私も貴女が私以外の者と愛を誓うなど耐えられそうにない。その時までにどうしても全てが片付かなければ、その時は秘密を明かします。貴女だけでは無く、全ての者に・・・・」

「その秘密は、まだ教えては頂けないのね」

「はい・・・・。申し訳ありませんが・・・・」

とても済まなそうに目を伏せ、瞳を曇らせ告げる仕草にもぅ良いと思った。
今私たちに一番大切なのは今この瞬間では無く、もっと先の未来だ。

「分かりました。貴方を信じます・・・・」

「アーリア・・・・、有難う・・・・」

抱き寄せられていた腕に痛いほどの力が籠る。
その腕は微かに震えていて、彼も本当は不安だったのだと言う事がはっきりと伝わって来た。
ゆっくりと唇が降りて来て、暫くその口づけに酔いしれた。

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NoTitle 

とりあえずよかった~~~v-238
まだ色々問題あるけど^^;
こっちが固まれば王子様動きやすくなるね~^^
よかったよかった^^
…けど、別に我慢しなくていいのにぃ~←
毎夜現れていいのよ~~~?(笑)
じゃないと寂しくて泣いちゃうよ~?(^m^)
まぁそうなったらそうなったでジレて面白いから
いいのですが(笑)

はのん様 

とりあえず一見落着?(笑)
想いは固まったけど、今度はバレタラ悪いから。また大変だ^^;
夜はね、ちょっと考えがあっての事です。が、まだどうするか決定ではないから(笑)
でも、それ以外で思いがけずプチは考えてる(^m^)

私的にはこれから罠張り解決させるのが難題!
進まない・・・・。ストック切れなきゃいいけど^^;

はのんさんあちら好調ですね^^
もぅ毎日楽しみよ♪

私もパウリンリメイクしようかしら・・・・。何かしれっと1年過ぎたし(笑)

いつも有り難うございます^^
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