「パウリンの娘」
パウリンの娘 《番外編》

2013年Xmas特別企画/幸福の在処2~パウリンの娘番外編~

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先日王が重鎮等に漏らした一言は、とんでもない爆弾を齎した。
新たな側妃を必要としないのならばと、とある重鎮の一人が色々と昔の事等を調べまわり、ある情報を入手し王妃宛てにとんでもない手紙を寄こして来たのだ。
それは王妃に折り入ってお願いの儀があると言うものだった。

「デマだとは思いますが、もしもホントの事でしたら大変な事実です」

侍女の一言にローレライは言葉を無くした。

アイスラントからは騎士見習いの頃に、姉の罠にハマってその手紙にある侍女と関係を持った事があると言う話は予てより聞いていた。
だが、謀略に気付いた後、それは青年期における興味本位の欲に溺れ、恋と見間違っていたにすぎなかったのだと後に悟ったのだと言う。
だから本当の初恋を自分だと言ってくれた。

10歳年上の夫の過去。
思春期の男性についての教育もそれなりに教えられていたし、きっとそれは成長する過程での男の性なのだと認識していた。
それに過去に何があろうと今は自分だけを愛してくれている。
ローレライはその事を、身を持って日々体験しており、それは疑う余地など無いと思っていた。
それなのに・・・・。

「どうされます? お会いになられますか?」

「この事はアイスラントも知らない事なのでしょ? ならば私がお会いする他ないのではなくて?」

「・・・・はい・・・・」

「では、次の王の遠方視察の時にでも席を儲けましょう。内容が内容だけに軽んじて城にお招きする事は出来ないわ。ナサニアの別邸にお呼びしましょう。一度きちんとお話をお聞きして、王にはそれから・・・・ねっ?」

「はい」

ナサニアの別邸は王都から5マイル程の所にある。
王家所有の保養の為の別邸で緑豊かな故郷を思わせる懐かしい佇まいだ。
ローレライもとても気に入り今まで何度かアイスラントと訪れた事がある。

手紙の内容はこうだ。

『お調べ致しました所、アイスラント王には王も御存じない11歳になる男の御子がおいでになるようにございます。
姉君の元侍女であられます渦中の某子爵未亡人にお会いし確認致しました所、ご本人もお認めでおいでです。
この様な事を殿下の御耳に入れましても、おそらく直ぐには御認めにはならないと思いますれば、ここはお妃様に是非とも仲介して頂きたく・・・・』

と、言うものだった。

どうしよう。怖い・・・・。
本当にそうだったら私はこの事実をきちんと受け止められる?
アイスラントの子供は何年経っても自分だけが産むものだと信じて疑わなかったのに・・・・。

突然夫の過去と向き合わなければならない状況となり、ローレライは心を痛めつつも神妙な面持ちで何とか現実と向き合おうと必死だった。

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