「パウリンの娘」
パウリンの娘 《番外編》

2013年Xmas特別企画/幸福の在処10~パウリンの娘番外編~

 ←新年のご挨拶 →2013年Xmas特別企画/幸福の在処11~パウリンの娘番外編~
王は王妃との約束を守ると約束した後、話が終わると一言邸の主人に挨拶がしたいと言い出した。
これには流石にマズイと思った。
そこでサンドラは王に、実は姉と姉の家族にはローレライ様が王妃様である事を告げていないと言う事を正直に話した。
すると、それでは今は致し方ないが、後できちんと礼をさせてくれと王より言われた。
後であれば、そう大事にはならないだろうと、その時はその件を了承したのだったが、王は如何言う考えに至ったのか、去り際にとんでもない置き土産を残して行ってくれた。

何と自らの警護に付けていた護衛の騎士を一名を除き全て置いて行ってくれたのだ。
既に今も王の指示で表と裏門に2名ずつと周辺の建物からもこちらの屋敷を警備すべく配置がなされているようだった。
指揮官らしい者に、仰々しい警備は困ると直訴しても、王の命令だからと一向にその警備体制を解いてくれる様子も無かった。
確かに一国王妃が居ると分かった以上、何らかの護衛が付けられる事は当然だと思うが、これはやり過ぎだろう。
家の者に内緒にしているのだとカミングアウトしたのだから、そこは内情的にも考慮して頂きたかった。

「ごめんなさい。サンドラ・・・・」

「いえ、これは王妃様に謝って頂くような事では・・・・」

ここは治安も比較的しっかりしている地域であるし屋敷には警護を兼ねて腕の立つ者も雇っている。今までも何の問題も無く過ごして来たのだから過剰な警護は必要ないと口頭で一様説明していたのだが、どうやら自らが信頼出来る者に王妃の警護をさせなければ王自身が安心できない様だった。

「城に使いを出して、即刻対処するから・・・・」

「はい・・・・宜しくお願い致します」

ローレライは王に宛て手紙を認め、それを裏口に配備している騎士の一人に預けた。
交代の者が来た後で良いかと尋ねられ、それ以外の方法も思い浮かばなかった為、それで良いと了承した。

「王妃様、対応するに致しましても数日はかかるでしょうし、ここはもう姉に全てを話してしまった方が良いのでは・・・・」

邸の中の者には今は気付かれないが、邸の外に出ている主人が帰って来ればこれは何の騒ぎかと咎められるだろう。それに道行く者の目もある。気づかれれば何事だと言って尋ねて来る者もいるかもしれない。理由を問われた時知らないでは家主は済まされないのだ。
とにかく対処できるまでの間、何らかのそれ相応らしき理由をつけて対処しなければならない。

「分りました。マフィニア様に正直有のままの全てをお話しします」

ローレライはため息交じりにそう告げた。


サンドラにマフィニア様を呼んで来て貰い、ローレライは正直に事の経緯と詳細を全て包み隠さず話した。
するとマフィニア様は眩暈を起こされ、暫く頭を上げる事が出来なくなった。

「本当に申し訳ございませんでした・・・・」

「本当にごめんなさいお姉さま」

「申し訳ございません、マフィニア様・・・・」

王妃と妹と同僚の侍女にひたすら謝られ、マフィニアはまた頭を抱えていた。

「・・・・お願いですから、もう何度も謝らないで下さい・・・・。謝られた方が、頭痛がひどくなりますから・・・・。もう分りましたから、言葉をお納め下さい王妃様・・・・」

一国の王妃にひたすら謝られ続ければ、それこそ落ち着けないであろう。

「本当に申し訳ございませんでした」

最後にもう一度だけそう告げ、ローレライは言葉を結んだ。

この事実に帰宅した主人も驚きのあまり、腰を抜かした。

それから2日後、門の表と裏に配備されていた騎士は姿を消し、今は庭師と厩夫に変装して王妃の警備を続けている。

押して頂けると励みになります^^

にほんブログ村



総もくじ 3kaku_s_L.png パウリンの娘
総もくじ 3kaku_s_L.png 記憶の彼方とその果てに
総もくじ  3kaku_s_L.png パウリンの娘
総もくじ  3kaku_s_L.png 記憶の彼方とその果てに
もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ&感謝
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【新年のご挨拶】へ
  • 【2013年Xmas特別企画/幸福の在処11~パウリンの娘番外編~】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【新年のご挨拶】へ
  • 【2013年Xmas特別企画/幸福の在処11~パウリンの娘番外編~】へ