突然、超SS劇場

突然、超SS劇場 ~その2~ ムカつくアイツ/『パウリンの娘』後日談より

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サザーランド国王妃付第一侍女のメイテルは週に1度、決められた時刻に宰相であるシザーレ・ドナヒュー閣下の許を訪れている。
仕事の一環として。

メイテルはかつて主が王との婚約期間中に起こった王の婚約詐称疑惑から、度々事ある毎に宰相経由で色々と話を聞きに行っていた。
それが度重なるものとなり、宰相も計画的に質問を受け付ける時間を作ろうと言ってくれるようになったのだ。

最近いつも話題になるのは御成婚後方々から話が来ていると言う王の側妃に関する周囲の反応に尽きていた。

「では、今側妃をと強く申されていたのはウルネリア侯爵様とマケリーニ伯爵様なのですね」

「そうだ。何れも侯爵は孫娘を、伯爵は娘を側妃にと望んでいる。特にマケリーニ伯の奥方は王の母であるオードラル夫人のお従姉妹にあらせられる。周囲の押しも結構強な」

「それで、肝心の王様はどちらの方にご執心を?」

「全く問題外だ」

「まぁ。お可哀想」

「・・・・お前全くそう思っていないだろう・・・・」

心の全く籠っていない返答が早々にバレたらしい。

「当たり前よ。王妃様の様な聡明な奥方を儲けているのに側妃なんて言語道断だわ!!」

「それは関係ないだろう。だがな婚姻から1年、未だに懐妊の兆しが無いのだ。周囲は流石にヤキモキするだろう。俺もアイツが女嫌いでなければ勧めていたぞ」

「う、裏切り者!!」

「別に裏切って無いだろう。勧めてもいないし」

「でも、その口ぶりだと勧めたいんでしょ。本心は!」

「勧めたいも何も立場上側妃を何人も持てる立場なら普通の男ならば拒否しないだろうなと思っているだけだ。だが、あいつはそれを望んでいないし、あいつが妃に恋心を抱いた事事態が奇跡に近い状況なのだから報告はするが無理強いはしていない。基本勧めてもいないぞ」

「ふ~ん・・・・」

「何だ?」

「いえ。女性との噂が無いので男色家か王様と同じで基本女を毛嫌いなさっているのかと思っておりましたが、実は好色家だったのですね」

「なっ!! 別に私は好色家では無いぞ! ただの一般論の話だ! 別に・・・・色事が嫌いとは言わないが、これでも結構私も一途な男だ。これと言う女を見つけたら他には目が向かない!」

「そ、なら早く見つかると良いですわね。では、また来週お話を伺いに参りますわ。失礼致します」

深々と頭を下げると、その場から逃げ出したくなって思わず話を早々に切り上げ退出した。

「おい! 話はまだ途中だ! 聞いているか? おいっ!! 俺はだなぁ・・・・」

去り際に何か言葉をかけられたような気がしたが、別にあいつの恋愛論なんかに興味は無い。
全然気にならない・・・・。ただ、何となくムカついただけ・・・・。

腹が立つのに泣きたくなるこの感情は、一体何なのだろう?

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