「記憶の彼方とその果てに」
記憶の彼方とその果てに番外編

待ちわびて6~記憶の彼方とその果てに番外編~

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食事の席で問い詰められれば逃げ場はない。
セイラルはもしかして、王妃様のお部屋に居る時から夕食の席で問い正そうと決めていたのだろうか?
だから早くに湯に入り私室で夕食等と言い出したのだろうか?
それを問うてみたいと思っていても既に動揺してしまい、何処から話を繋いで行けばいいのか頭が回らず上手く話を持って行けない。

「私はさ、母上の事だけではなくて周囲の重鎮等は出来れば王子がいいとか皆勝手な事を色々言ってくれているけれど、そんな事は関係ないと思っていたんだ。アーリアの産んでくれる子ならばどんな子でも絶対に可愛いと思うし、性別なんて関係ないと思っていたんだけどな」

自分を覗き込み、満面の笑みでそう告げるセイラルの瞳はとても色濃く輝いていた。

「わ、私だって最初はそこまで色々と考えていた訳では無かったわ。でも式の後にお母様から先ずはお世継ぎを産む事が今の私の一番の使命だと言われたの。セイラルは王太子だし、その事は十分に理解していたつもりだったけれど、あまりにそれからも色々な方々からお世継ぎをと期待をかけて下さる声が多くて、それが凄くプレッシャーになってしまっていたの。けれど王妃様だけは最初は女の子の方が良いわよって言って下さって・・・・。その言葉にとても救われたの。男の子で無くても喜んで下さる方はいるんだって。そう思ったらとても心が楽になったわ。それで色々とお話しを伺っている内に王妃様がどんな気持ちで女の子を望んでいらしたかを知る事になってしまって、いつの間にかそう言う事に・・・・」

「まんまと母上の罠に嵌ったって訳だ」

「酷いわ! 王妃様の御好意をそんな風に言うだなんて。王妃様は女の子の孫を抱くのが夢だと色々と語って助言して下さっただけで、一度も他の方たちの様に強要しようとする言葉を発せられなかったわ」

「ふ~ん。だから、それが母上の罠・・・・、いや、それで色々と母上の為に頑張ってくれていたんだ。優しいなアーリアは。で、それはどんな?」

「えっ、えっと、それは・・・・・」

アーリアは、既に耳まで真っ赤だ。

「へぇーっ、そんなに恥ずかしい事なんだぁ。では今夜是非実戦して貰おうか」

「そっ、そんなぁ」

絶対に何か分かって自分をからかっているのだと思うけれど、言葉に発すれば更に煽ってしまいそうで続く言葉を素直に口に出来ない・・・・。

「だって今までも実践してくれていたのだろう? ならば如何って事ないよね。何処がどう違うのか教えてくれるだけで良いのだから別に何の問題も無い筈だ。私たちは夫婦なのだしこう言う事は二人で協力し合わなければ意味が無いと思わないかい? それに私はアーリアの事ならば全て何でも知っておきたいんだ」

少し目を泳がせながら考えて、導き出した答えは・・・・。

「・・・・・でも、ほら、明日は早くに出仕なさらなければいけませんし、それはまた今度・・・・。私も今日は色々とあって疲れてしまって、早く休みたいと思っていたので・・・・」

「ふーん。そう・・・・」

納得した様なしない様なセイラルの生半可な返事に、アーリアはそれでも相槌を打つしかなかった。

「そうなんです」

真っ赤に頬を染めながら告げるアーリアをセイラルは少し冷ややかな目で見据えていた。

「・・・・まぁ良いか。アーリアは私からはもう永遠に逃れられないのだし」

「・・・・・・」

意味深な言い様に少しだけ恐怖を覚えたが、その場は無言で言葉を飲み込んだ。


食事を終え、食後は紅茶を頂きながら他愛の無い話で盛り上がり、セイラルも先程とは違い少し和んでいる様だった。
良かった。これならば、これ以上追及される事も無いだろうと何処かホッし、その夜は床に入った。

「お休みなさいませ」

「・・・・おやすみ・・・・」

寝台に横になりながら互いに唇を寄せ合い挨拶だけの軽いおやすみのキス・・・・。
の筈だったのに・・・・、それはやがて予想に反しかなり深いものへと変貌を遂げて行った。

「ぅふっ・・・・ラル・・・・明日は早いって・・・・」

「うん。だから早く済ませよう」

「ぁんっ‥‥ラル・・・・」

早々に夜着の間に指を滑らせるとセイラルは胸元に触れて来た。

次第に早くなって行く指の動きにアーリアは瞳を潤ませ成す術を無くした。

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