パウリンの娘

パウリンの娘《第11章3》 (※R-15一部有)

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ライサンドの瞳はギラついていた。
ニヤリと笑うと一歩、二歩と近づいて来る!

「・・・・こ・・・・こな・・・・」

ローレライは震える声で必死に大声を上げようとしたが、上手く声に出来なかった。


どうしても気になり、もぅ一度様子を見てこようとゼロが部屋を出ようとした時、ローレライの部屋の扉が閉じられ侍女が強張った面持ちで部屋に鍵をかけていた。
ガシッっと賺さずゼロが腕を掴むと侍女は震えていた。

「何があった!?」

「わ・・・・私は何も・・・・あの、急いでおりますので失礼いたします。お放し下さい」

明らかに変だ!
言葉に惑わされる事は無く、ゼロは納得せず腕を離そうとしない。

「・・・・あいつに何かした!?」

「本当に私は何も・・・・」

怒りに満ち凄味をきかせた低い声に侍女の声は震えていた。
今にも泣き出しそうだった。

“ガシャーン!!”

その時、中から何かが割れる音がした!

『こ・・・・こないで!!』

微かに、そう叫ぶその声に、ゼロは侍女の手を離すと扉の取っ手に手をかけた。

「早く鍵を渡せ!!」

侍女はその場で力が抜けて座り込んでいた。
何の反応もない。
ゼロは平手で侍女の頬をバシッ!と叩いた。

「鍵だ!! 早くしろ!!」

焦りを隠せず怒豪し荒げるゼロの声に部屋に居た者たちが一斉に廊下に出て来た。

「シザーレ! その女を捉えろ!! フリードル! 公を呼んで来い!!」

そう叫びながら侍女から鍵を受け取ると、開けるのももどかしくゼロは急いでローレライの部屋の扉を開くと中へ突入した。


ゼロが中へ入った時、ローレライは隣の寝室のベッドに口を手で塞がれて押し倒され、夜着が半分引き裂かれ肌が露わになっていた。
必死に裂かれた布を胸に手繰り寄せ、身を守ろうと足をバタつかせている。
怒りに満ちたゼロの拳がライサンド目掛けて放たれた!!
ローレライに馬乗りになろうと片足を乗せていたライサンドは声を上げる間もなく床に飛ばされると、その場で気を失った。
ゼロは着ていた上着を脱ぎながら急いでローレライに近付くとそっと肩に掛けた。

「・・・・ゼ・・・・ロ・・・・」

震える声でやっと声を発した。

「遅くなってすまん・・・・」

そう告げるとゼロはローレライを胸に抱きしめた。

「・・・・ゼロ・・・・、ゼロ・・・・」

ローレライは、しゃくり上げて泣きながらゼロの名を何度も呼び続る。
震えながらしがみ付くと、その腕をずっと離そうとしなかった。

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