ずっと心に決めていた

ずっと心に決めていた《96.嘘 動6》(アレク視点)

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唯々オロオロしているばかりの令嬢等を気の済むまで罵った後、テロネーゼは大きな溜息を吐き出しこう言った。

「もう、良いわ。貴女方にはウンザリ!!」

今まで自分を支えてくれていたであろう令嬢等に何と言う言い草なのか?
呆れ返り二の句が告げない……。

「……酷い。でもあれは貴女がッ……」

「そうよ、耳打ち際で盗品に違いないからって」

「だから、もう良いって言っているでしょ! お黙りなさい!! これ以上口を挟むと困った事になるのは貴女方の方では無いの? 言いつけるわよ!!」

「ひぃッ!……」

返答をしようとしている令嬢の言葉も真面に聞こうとせずに横から口を挟んで黙らせる。
何処まで自分勝手なのだろうか?
確かこの者等の父親はドワイヤル伯爵と同じ領土改革委員の推進派……。あっ、そうか!
察するにドワイヤル伯爵家の傘下の者で、その付き合い上の事と言う事か。
テロネーゼは父親の権力を傘に着せ、彼女等に言う事を聞かせていたのか? 何て奴だ!
取り入ろうとする方も頷けたものでは無いが、権力を傘に着せ言いなりにさせようなどと言う事事態、古き体制下の現れなのだ。
やはり王太子殿下を筆頭に、これは今後我らが改革していかなければならない最も重要な事だと確信した。
今は未だ水面下でしか動けていないが、何れ必ず遂行してみせると心に誓った。

急に小さくなってひたすらテロネーゼに対して謝り続けているこの令嬢等が突如何だか哀れに感じられた。
……もう、良いか。
この令嬢等は所詮テロネーゼの口車に乗せられただけの話なのだろうから。

「もう、それ位にしては如何か?」

「はぁ!?」

眉を吊り上げゆっくりと彼女等を見回した後、テロネーゼは私の表情を伺うと少しふてくされた様な表情をして呟いた。

「まあ、良いわ。けれど私の邪魔だけはしないで頂戴!」

「それは、もう……」

互いの顔を見あわせコクコクと必死に頷く3名の令嬢。名は確か……。

「メアリー嬢、スウェラ嬢……、それとマリーカ嬢だったな。もう良い。父親の事を心配しているのであればその件は気にする必要は無い。私が対処しよう。だから教えてくれないか? あの東殿の中庭で何が起こったのか」

「えっ、それは……」

一人の令嬢がチラリとテロネーゼに目を向けながら小さく口を開きかけたのだが。

「何も無いわよ! グラッセ家の家宝の指輪が奪われ、あの中庭に隠されていると言う話しを聞いてッ」

全てを知り得るために彼女等に優しく問いかければ、また横から口を挟んでくれる。
本当に厄介な奴だ。

「テロネーゼ嬢、貴女には聞いていない!」

「なッ……、大きな声を出さないでよ! この指輪が如何なっても良いの!?」

一瞬尻込みした様に見えたかと思えば、今度はこちらを脅す気か? 信じられん……。

「……お前はその指輪を私に返すつもりがあってここまで来たのではないのか?」

「そうよ。指輪を見つけたのは他の誰でも無い私なのよ。彼女たちには関係ないでしょ!! 聞きたい事があるなら私に聞きなさいよ!」

そう告げるなり私が名を呼んだ令嬢等を睨みつけた。

「良い? これ以上口を挟む事は許さないわよ!!」

別に彼女等が特に口を挟んでいる訳では無いと思うのだが……。
ほとほと身勝手な奴だ。

「では聞こう。その指輪は私自身がある者に託したものだ。それを如何いう経緯で貴女が持っているのか?」

「あっ、……それは……」

「そ・れ・は?」

流石に瞬時には返答できないか。
それが相手に更なる疑念を抱かれると言う事をこの者は知らないのか?
苦し紛れにこれから紡がれるであろう言葉が、如何言うモノであるのか、私は憮然とした態度を貫きながら、心の中で薄ら笑いを浮かべていた。

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~ Comment ~

NoTitle 

更新、お疲れ様です。

しっかし、取り巻きもちょっと自業自得でありますが、こういうアホな女に責任押しつき得られるのはちょっと哀れですね。
まあ、マリーを始めとして本当に可哀想な令嬢がこいつらに傷つけられたと思うと同情はできませんがね。


今の所、半分コメディと化してますよね(笑)
アレクが以外とノリノリで追いつめてる所を楽しんでいるようです。

さて、どんな見苦しい言いわけをするのでしょうか、だんだんと彼の策にはまっていく過程が楽しみです。

NoTitle 

こんばんわ(^ω^)

テ、テロネーゼさんがんばれヾ(゜ー゜ゞ)( 尸ー゜)尸

テロネーゼさんを筆頭に、お取り巻きのご令嬢たちの様子が脳裏に浮かんで、女の上下関係がちょっと楽しいこの展開ですw
してやったり、といったアレクさんをさらに絶句させる態度が出せるかテロネーゼさん!? と期待しまくってみたりw

テロネーゼさんはきっと縦ロールの髪型にチガイナイ☆
恋する相手(?)を前に、地金が出放題で(笑) テロネーゼさん面白くてたまりませんw

アレクさんとマリーさんの、男と女の視点と感じ方の違いで、周りの人たちの印象が色々変わって、そこがより面白い!といつも思っています(´∀`)

NoTitle 

悪名は悪名で結構だと思いますが。
それはそれでやりきってほしいものです。
これだったら、
開き直って悪いことを言った方がマシなような気がしますけどね。

yama様 

今日は。

取り巻き連中は自業自得ですね。
アレクは助けているのではなく利用して話を引き出そうとしているにすぎないのでついでに助けている感有です(笑)

確かにちょっとコメディぎみですね(笑)更にこの後来るであろう方がやって来た時がこの場での最大になるかも(爆)
アレクは基本何でも突き詰める事が好きな人ですので、真剣ですがある意味楽しんでいるのかもしれません。
彼女の言い訳が段々見苦しくなっていく様をこれからも楽しんで頂ければ幸いです。

いつもコメント有り難うございます。

ユズキ様 

今日は^^/

OH! テロネーゼさんに声援が^^;♪(笑)

書いている時私は何となく映像が頭の中でいつも流れているんですが、彼女たちのやり取りは結構楽しい場面です♪
更にアレクを絶句させる場面は……呆れる場面はあるかも……かなぁ!?(爆)

テロネーゼはそう言えば絵に描いたような金髪のコッテコテの縦ロールで頭の中走ってるわ(笑)令嬢等は一人ゆるいふわふわ系のロールの赤毛いる感じ←(聞いてないか別に(爆))

やはり視点変えの楽しい所はそこにあると思うので、もうしばらくアレク視点で合流後マリーに戻りますが、それまで楽しんで頂ければ幸いです^^

コメント有り難うございます。

LandM様 

今日は。

はい。とりあえずこの場に出て来る主犯格のモノにはそれなりの償いをおって貰うつもりでアレクもいるので、そこは大丈夫かと。
マリーをあれだけ傷つけた人間をアレクが許せるはずありませんし(苦笑)

いつもコメント有り難うございます。
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