ずっと心に決めていた

ずっと心に決めていた《154.薄 明1》(アレク視点)R-15

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書類の後片づけをリレントに任せ、書斎を出たその足で厩舎へ直行すると、愛馬にまたがり愛しいマリエッタの待つ別邸に馬を走らせた。
まだ空は薄暗い。

別邸の脇に造られてある小屋の柵に馬の手綱を括りつけると、持っていた合鍵で別邸の扉をゆっくりと開ける。
静まり返った部屋はまだ誰も起きている事を感じさず静寂を保っている。
だが鼻腔を擽る懐かしく染みついた母の趣味であった甘い香りのポプリの匂いはいつの間にか薄らいでいて、新たに主張している香りは、私が求めてやまない者のフレグランスの香りだった。
母の部屋へと近づく度にその香しさは強さを増し、私の鼻腔を更に擽る。
そして開け放った扉の奥には、横向きに少し蹲るように上掛けに身を包んでいる愛しいマリエッタの姿があった。

肩から見え隠れする夜着は肌触りの良さそうな真っ白なシルクで、それはマリーの白い肌に良く似合って映えている。

「マリー……」

サイドテーブルに嵌めていた手袋を脱ぎ捨て、ベッドに腰を下ろすと、そっと頬に零れ落ちた髪を掬うように撫ぜあげた。

「ふん……」

少しこそばゆかったのか?

寝返りをうちながら、自らの手を頬に置き、軽くかき毟るような仕草をした後、髪を掻き上げている。
無意識のその姿が何とも言えず色っぽく、思わず掻き上げた右腕を掴むと、そのまま唇を押し付けた。

「んんっ……」

瞼がピクリと動き、ゆっくりと瞼が開くのを確認し声をかける。

「おはよう。マリー」

「アレク……おかえりなさい」

眠い目を擦りながら柔らかな笑みを漏らし、私に声をかける仕草の何と言う可愛らしい事かッ。

「ただいま」

満面の笑顔でそうこたえると、有無を言わさず深く口づけた。
己の舌先を押し入れ、絡めながら一気に吸い込む。

「んっ……まっ……て……」

「待てない……」

「こんな……じかんッ……」

「遅れてゴメン」

「ちがっ……ねてな……んっ……、からだ……しんぱ……っ」

「大丈夫だ」

言葉を追いかけるように唇を奪いながら露わになっている鎖骨をそろりと指でなぞる。
ぴくりと肩を震わせるマリーの反応に思わず顔が綻び、胸の鼓動が一気に早く波打つのを感じた。

「期待してくれていて嬉しいよ」

「ちがっ……やんッ」

恥ずかしそうに竦めようとする身を捉え、すかさず夜着の合わせの隙間から手を差し入れて胸をやんわりと揉みあげる。
その頂を時折触れながら弄ぶと甘い声が漏れ始めた。

「ぁん……、やっ……アレッ……んんっ」

「感じる?」

触れるだけでは物足りなくて口づけると更なる反応を齎した。

「やっ……あぁっ……」

強く吸い上げると刺激に耐え切れなくなったのか、マリーの腰がかすかに跳ねた。

「良い反応。嬉しいよ」

「ばかッ……んっ」

マリーなら、何もかもの反応が可愛く感じられ、欲情を注ぐ。

「身を縮めないで。もっと触れたい」

「っ……」

触れる私の手に手を重ね、潤んだ瞳で見つめられるともう抑えが利かなくなる。

「何? もっと触れてほしい?」

「ちがッ……んっ」

「違うんだ」

急に芽生えた悪戯心に、有無を言わさず再び唇を塞ぐと、マリーの重ねた手をそのままに下腹部に滑らせ大腿部へと導いた。

「やだっ、アレクッ……」

マリーが再びピクリと身体を震わせ、もじもじとしながら膝を必死で閉じようとしている様子がうかがえる。

「入れて?」

「っ……、ダメなのっ……」

「何故?」

「わっ……わたし……へっ、へんなのッ」

「何処が?」

「きっ、きかないでっ……」

両手で顔を覆いながら首を必死に左右に振っている。
薄暗くて良くは分らないが、おそらくマリーの顔は羞恥で染まっているに違いない。
思わず顔が綻ぶ。
 
「本当にマリーは可愛いなぁ」

「かっ、かわいくなんてっ……あぁっ」

無理矢理手をねじ込んで、間を割り開き身体の内側へと手を忍ばせた。

「なんだ。マリーも期待してくれていたんだ」

既に潤っているその場所に指を1本沈ませた。

「……やっ……、だめなのぉ……あっ……んっ」

「全然駄目じゃないよ。いい感じ」

二度目とあって指は容易に飲み込まれていく。
濡れ具合も悪くない。
だが最初の繋がりから時間もだいぶ経過している。既に潤っているとはいえ無理はさせられない。
準備されている状況に、思わず顔が綻ぶのは仕方の無い事だ。こちらも実の所はあまり余裕なんて持てないのだ。

先程の執事の告白で思い出された忌々しい過去の失態は、己の弱さが齎したものだが、こうしてマリーに触れていると、あの経験があって良かったとさえ思えて来るから不思議だ。マリーを知って改めて感じるのは、あの時抱いた女に対する感情には多少語弊があると言う事だった。
マリーに触れているとあの時同僚の言っていた『吸い付くような女の柔肌が心地よい』と言う感情も容易に理解出来る。
あれ程聞くに堪えないと感じていた女の甘い声も、マリーだと何処か上品にさえ感じられ、もっと淫らな声を聴きたいとさえ思うのは、やはり愛する気持ちの成せる業なのだろうか?

「……や……、だめっ……、ためなのぉ……、やぁ……っ」

じれる想いとはうらはらに、私は少しずつ指の数を増やしながら緩慢な抜き差しを心がけた。

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「パウリンの娘」改稿作
●『パウリンに導かれて』を読む(掲載中の「小説家になろうサイト」内に移動します)
只今第6章4(25話分)まで改稿中です。
本日中にもう1話UP予定です。



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~ Comment ~

NoTitle 

ケダモノか!!???
というぐらいのラブラブっぷりですね。
まあ、若いころはそんなものなんでしょうねえ。。。
( 一一)

LandM様 

今日は。

もうラブラブです♪(笑)
ってか、アレク余裕無くて必死です。
先程UP分を読んで頂ければ、その状況が分かって頂けると思いますが、私としては何気に今のアレクが可愛かったりします(爆)

まあ若いし、二度目だし、これで余裕あったらある意味凄いですよ(笑)

いつもコメント有り難うございます。
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