パウリンに導かれて

パウリンに導かれて《2章1》

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サザーランド国の最南端イシュラルの領主アシュド伯の娘ローレライは満面の笑みを浮かべて息を弾ませながら走って帰ってきた。

「お母様、アドレアに生まれたわ! ジュリアスに似たとっても可愛い男の子なの!」

目を輝かせ勢いよく開けられたリビングの扉の奥には、母と初めて見る薄紫の瞳の美しい夫人が座っていた。

「あっ、ごめんなさい。お客様とは知らずに……、失礼いたしました。私は、この屋敷の娘でローレライと申します。」

慌てて非礼を詫び、ドレスの裾を少し持ち上げると平静を装い娘が挨拶をした。

淡い白金の髪に透明感のある新緑の瞳、爽やかな笑顔の似合う可愛い娘。
明るく物腰も柔らかく、一目見てパウリンで覘くだけでは感じ取れなかった聡明で健やかに育っている事を肌で感じたザビーネは、この娘がパウリンを持って生まれた意味を瞬時に理解した。

「いいえ。こちらこそ突然にお邪魔して驚かせてしまったわね。御免なさい。仔馬が生まれたのですね。きっとその仔は貴女を運命へと導くわ」

「えっ!?」

ローレライの驚嘆する表情に、母と夫人は顔を見合わせて小さく微笑んだ。

「以前にお話したことがあるでしょう? 古い友人のザビーネよ。あなたと同じパウリンの所有者の。一度会ってみたいと話していたから良かったわね」

ローレライにはそう告げたが、実際に会うのは実は今日が二度目だった。
最初に夫人が訪問はローレライが生まれた5日後で、その時娘の生まれ持つ運命を初めて知らされた。

「今日は何て素敵な日なの!」

弾んだ声が夫人の歓迎ぶりを物語る。

愛馬に仔馬が生まれ、それだけでも心弾ませる出来事なのに、それに加えてずっと会ってみたいと思っていた神秘の人との出会いも待っていた。

ローレライは瞳を輝かせ、うっとりと夫人を見つめていた。

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※この作品は「パウリンの娘」の改稿作品です。

現在「小説家になろう」サイトで先行改稿中
●『パウリンに導かれて』を読む(掲載中の「小説家になろうサイト」内に移動します)
こちらでは只今第6章7(29話分)まで改稿中です。

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