ずっと心に決めていた

ずっと心に決めていた《161.干 渉1》(アレク視点)

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一体マリーに何があったのか?!

「マリーッ、大丈夫かッ!」

私は打たれた頬の痛みも忘れ、目の前で起こった衝撃的事実に我も忘れて駆け寄ろうしたのだが、ヨハンナにそれを遮られた。

「なにをする! そこを退け!! マリーがッ」

「誰のせいだと思っているのですかッ!!!」

「何を訳の分らん事をッ!」

ヨハンナは言葉を私に叩きつけると、直ぐに後ろに向き直り、慌てるようにマリーに手を差し伸べていた。

「ああ、もう、お嬢様ッ。まだ無理は禁物ですよ。こんな所まで出ていらして……、あんな女心も分らない者は放置しておけば良いんですッ。出迎えなどいりません! さっ、お手をお貸ししますから、あちらでもう少しお休みください。ねッ」

「ありがとうございます、ヨハンナさん。色々と迷惑をかけてすみません。でも、良いの。もうゆっくりならば歩けるようになったし、アレクのお迎えは、私がしたかったから……」

「お嬢様……」

「お帰りなさい、アレクシス。お仕事お疲れさまでした」

ヨハンナに支えられながら再び立ち上がると、マリーは丁寧にお辞儀をし、私を快く出迎えてくれた。

「ああ、マリーッ、本当に大丈夫なのか?」

手を差し伸べながら、そっとマリーに近付くと、ヨハンナが深いため息をつきながら、しぶしぶ支える手を私に委ねてくれた。

「まだ少し腰は痛むけれど、今朝ほどではないから……」

マリーはほんのり頬を染め、恥ずかしそうに俯きながら上目づかいで私を見ていた。

「えっ?」

腰?……。

そっ、そう言えば、確かパウウェルが……。


『やりすぎると腰の細い女は直ぐに動けなくなるからな。ただヤル為に囲い込むだけの女なら敢て動かせなくすると言うのも一つの手だが、お前があのマリーエッタとか言う女にそれだけを求めているようには思えないしな。それにあの女はそう強そうな腰つきには見えない。今後の関係を求めるつもりなら、ヤルにしても限度は把握しておいた方が良いぞ』 

『おっ、お前、人の女を、そんな邪な目で見ていたのかッ?』

『心配するな、私は腰の細すぎる女は好みではない。尻ももっとデカい方が好みだ』

『お前、もう絶対にマリーに会うなッ』

『私の視界に入らなければ問題無い』


そんなやりとりを何時だったか、した事を思い出した。

「もしかして、私が……原因か?」

手を取り、幸福な時間に想いを馳せれば、今でも胸が熱くなる。一分、一秒でも多くこうしてマリーを抱きしめていたいと、私の心はそう訴えていた。

いや、しかし、そんなにやりすぎたか?
色々と快感を導き出そうと焦らしまくった記憶はあったが、そんなにやりすぎる程やったと言う自覚は無かったのだが……。

「他に誰が居るんですかッ!!!」

「すっ、すまないッ」

再びヨハンナに罵倒され、思わず咄嗟に謝りはしたが、心の中ではその言葉に納得した訳では無かった。
するとマリーは大きく首を横に振ってくれた。

「アレクだけのせいじゃ……ないもの……」

上目づかいでじっと私を見つながら、羞恥に頬を染め、その事を告白すると、私の胸に顔を埋めた。

ああ、可愛すぎるだろう? 耳まで真っ赤だ。

確かにマリーに煽られた記憶はある。
その言葉に何処か納得しながら、胸を撫ぜ下ろしたのもつかの間、ヨハンナの介入はまだまだ終わらなかった。

「お嬢様のお優しさに甘えるんじゃありませんッ!」

私を罵った後、今度はマリーにも向き直ると……。

「お嬢様も、直ぐにそこは許すとか、いけませんからねッ」

「えっと……、はい……?」

余計なことをッ……。

しかし、あれで……、やりすぎなのか?
私はまだ全然マリーが足りていないのに?

と言うか、事、マリーに関する限り、ずっと側に居なければ満たされ続けると言う事は有り得ない気がしてならない。
こうやって腕の中で抱きしめていれば幸福で心は満たされるが、もっと深くマリーを感じたいとどうしても思ってしまうのは事実だ。
だが、今の状況を思えば、それが許される訳はなく……ならばマリーを離さなければ良いのだと、そう確信するに至った。

「キャッ」

私はそのまま軽々とマリーを抱き上げると、リビングにあるソファーへと移動した。

「ここで良かったかい? 今日は一日中こうやって私がマリーのお抱え係りになろう」

「そんなのッ、申し訳ないわ」

「腰を悪くしたのは私のせいなのだから、ならばこれ位させてくれ。私に抱き上げられるのが嫌でないのなら……」

「嫌な事なんて……ッ」

ほんのりと、羞恥に頬を染めながら、マリーは私との視線を絡めた。

どちらからともなく瞳を閉じ、吸い寄せられるように互いの唇に触れようとした正に時、ヨハンナの咳ばらいが聞こえて来て、現実の世界に引き戻された。

……ああ、鬱陶しいッ。

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~ Comment ~

NoTitle 

更新、お疲れ様です。


アレクもアレクで実際女の子を抱いたのは2回目ですからね。
さらにそれが愛しいマリーだったらなおさら。

欲望を抑えきれずがっつきすぎて腰を使いまくってしまったのもしかたないですよねえ。


『私はまだ全然マリーが足りていないのに?』

アレクが色ぼけ駄目男と化してる気がしてて仕方ないぞ。
愛する女の子の体を知った男としてはよくあることかもしれませんが、
それで足元を掬われないようにしてほしいな。

全部終わったらいろんな抱き方を試してみたり、危険日を狙うとか変態行動してても周りは多少は黙認してくれるでしょうから(笑)

yama様 

今日は。

アレクは今、完全にマリーに関しては色ボケ溺愛状況ですね。
完全に公務とかになると切り替えもきくんでしょうが、今回はその後すぐマリーのおじい様の所に結婚のお許しに伺うと言う前提があるので、マリーの事が頭から離れない状況にはあると思います。
今後も公務は仕事としてしっかり熟すでしょうが、邸に帰ってからは怪しいでしょうね。領地の管理とか、場合によってはおざなりになりそうで怖い^^;
まあ、そこは執事がしっかりしているので、尻を叩くだろうし、そういう事をないがしろにされるのは何よりマリーも嫌だと思うので、結婚後もまあ、大丈夫かな?

全部終わったら…ってか、おじい様から許可貰えなかったら危険日狙って既成事実作るとかはやりかねないと思いますが、今でも頭の中は怪しいと思うので、マリーを手に入れるためになら何をやらかすか分からないですねぇ^^;
おじい様の所でも直ぐに「うん。分かった。認めるぞ」って、言われる確率は低いですしね。

まだ色々ありますが、引き続き楽しんで頂ければ幸いです。
いつもコメント有り難うございます。
もう少し

NoTitle 

色ボケもすぎると恋の病になるじぇ。。。
・・・・って、もう恋の病になっているな。
日常生活に影響を及ぼすとそれすなわち病!!

ということですね。



よし、マリーの腰のため。
やわらかいベッドが効果的!!
・・という訪問販売をすれば、即販売できそうだじぇ。。。

LandM様 

今晩は。

ある意味色ボケ。うん、恋の病にはかかってるな(笑)
ああ、成程。ベッドを変えるのも一案かもしれませんね。
今あるベッドはお母さまが使っていたものなので、今の最新式なら少しは違うかも。。。ってか、本邸に迎える時にはきっと買い替えるな。いや、もう買い替えているかも~。特注品を(爆)

いつもコメント有り難うございます。
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