離婚しましょう? 旦那様ッ

離婚しましょう? 旦那様ッ 5 (R-18)

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かなり良い濡れ具合だと思っていたのに、急ぎ過ぎていたのか?
妻は私のモノを容易に飲み込みはしたものの、その反応は何時もと何処かが違っていた。

「ぅっ、……ぁっ、……ぅぅっ、……」

喘ぎ声も可愛くはあるが、何処か途切れ途切れで『快感の波に押し流され喘いでいる』と言うよりも……、どちらかと言えば初夜の時を彷彿させるような、何処か切れの悪い……、切実なものが感じられた。
何時もならば最初は心なしか窮屈さを感じても、私の中で徐々に咲きほこって行く花のように羞恥に震えながら、少しずつ咲き乱れて行くと言うのに、今日の妻はそんな恥じらいの欠片すら見つからない。
妻の中で何が起こっているのか?
いつもとは異なる違和感が、私を悩ませていた。

妻の身体は私に何を訴えているのか?
考えたくはないが、まだ私に……、心意的蟠りがあるとでも言うのか?
……いや、いや、いや、それは無いッ。考えたくもない。もう勘弁してくれ!
妻は私の事を分かってくれた筈だ。うん。
それならば……、妻は一体何故……?

「何故腰をひく? これではお前の良い所まで入れない」

「っん……」

妻は何処か耐えるような仕草をみせながら、大きく首を横に振った。

「いつもより……、圧迫感がッ……すごっ!ぃ……だけ……で……」

内壁の滑りは悪くは無いのだが……、私は少し眉を顰めた。

「……まさかとは思うが……、痛む……のか?」

「っん……少し……、奥が……」

「何故早く言わないッ!」

「だって……っ、旦那様に……私で、気持ち良くなって貰いたい……のッ……」

羞恥に頬を染めながら……、何故そんな事を言うかなぁ。
可愛すぎるだろう?!

そのような事を言われてしまうと、傷つけてもヤリたいとさえ思えてしまう自分の性欲が悍ましい……。

(いや、いや、駄目だ。今の時点でそれは不味いだろう?!)

(こう言う形で妻を泣かせたいとは思わないッ)

歯噛みし、自問自答をすると『し・て・は・イ・ケ・ナ・イ』と、己の中で規制をかけた。

「っ……馬鹿がッ!」

「だっ、旦那……さま?!」

私は決死の覚悟で、苦しい程にはちきれんばかりにまだいきり立つ己を慌てて引き抜くと、妻のドレスを思いっ切りたくし上げたその中に顔を埋めた。

「キャーッ、おっ、おろして下さい、旦那様ッ。はっ、恥ずかしいですっ!」

妻はバタバタとせわしなく足を動かし、私の視界に触れさせないようにと必死にもがいている。

「動くな、大人しくしろッ!」

「むっ、無理ですぅッ」

妻は私の背中を両手で叩きながら、羞恥に震えていた。

「少し……出血しているのか? 抜いてもまだ痛むか? ……まさか、月のモノが……って言う事もないか?」

思いつく限りに言葉を並べてみたが……、よくよく考えてみれば、私は妻の月のモノの周期すら知り得ていなかった事に、今更ながらに気付いた……。
って言うか、結婚してから今まで……、月の障りに当たった事が……、あったか?

「えっ?」

いや、週一だったから、たまたまそこに巡り逢わなかっただけなのか?
月の障りの後は濡れ難いと言う女も過去には居たし、もしかして妻も、そう言う事なのか?

「下賤な事を少し聞くが……、最近の月の障りは何時だったか?」

月の周期には個人差がある事は知っている。大体の者は28、9日……確かその辺り前後だ。こう言う事に詳しいのも、今までの所業の成せる業なのだが、女の周期は事前に知っておかなければ、避妊を必要とする行為の場合は特に重要なものとなるからそこはしっかりと頭に入れていた。
だが妻との場合は、直ぐに子が出来ても構わないと思っていたし、そう深く周期を気にした事も無かった。睦んでいれば何れ子は授かるものと思っていたし、妻はまだ若い。不妊の心配をする必要も無いと思っていた。
だがこう言う事は、今後のより良い夫婦生活を送る為にも、ここはひとつ聞いておくべきだと感じた。
それに妻の中で今起こっている現状を柔軟に捉え理解し受け入れる事こそ、今後の我等夫婦には必要だと感じたから聞いたのだが、ここでまた、妻が私に爆弾的発言を投下するとは思いもしなかった。

「えっと……、ありません……」

「はあ?!」

今……、妻は何と言った?!

「ここに来てからは……、まだ一度も無くて……、その前は確か……ふゆ月の……3日だったと……」

「えっ?!」

我々が式を挙げたのがふゆ月の10日で、実質的に夫婦として初めて過ごしたのは式から7日目。平均的周期の女なら、俗にいう危険日は確か……、マジか?!
滅茶苦茶俗にいう危険日と初夜が、重なるじゃないかッ!!!

私は眩暈を覚えた。。。

「……もしかして……、お前……、妊娠してないか?」

「はい?!」

想像すらしていなかったのか、呆然としたような表情で、妻は小首を傾げていた。
かっ、可愛いッ。

私はたくし上げていた妻のドレスを降ろすと、互いの乱れた衣服を急いで整え、速攻で妻を抱き上げ声を荒げた。

「セイバスッ! 急いで医術師を呼べッ!!!」

執事の名を呼びそう叫びながら、急ぎ妻を寝室へと運んだ。



結果――。
妻の膣の奥の痛みの原因が判明した。

「妊娠初期の『お腹の子宮の大きくなる時の痛み』でしょうね」

「!!!……」

絶句した……。

「多少の出血も見られておりますし……『おめでとうございます』とは直ぐには申せない状況です。安静が必要かと……」

「ぅぅっ……」

妻はその事を聞いた途端、はらはらと涙に濡れ、私も情けなくて泣きたくなったが、それは何とか必死に耐えた。
直ぐには喜べない状況に、私は己の今までの浅はかな行いを心の底から悔い反省した。

それからも暫く、妻は上掛けの中に身を埋めたまま、一向に出てこようとはしなかった。

「っ……、気付けなくて……ごめんなさいっ……ぅっく……」

「お前は悪くないッ……」

「旦那様が、以前お付き合いのあった方々と……、またお会いになっていると伺って……すっごく心が乱されていて……、全く気付きませんでした……。ううっ」

そして妻は告白してくれた。
結婚話のあったずっと以前より、実は私に心を寄せていて、私との縁談も以前より父である侯爵に仲介して欲しいと懇願していたのだと言う事を……。

「それにッ、以前より……、旦那様のお気に入りの方が増える度に……月のものは遅れがちで……ッ、ぅぅっ」

私の為にずっと心を痛めていたと言うのか?

「旦那様に……新しい方が増える度に、やるせない気持ちでッ……」

「……ああ、分かったから……、もう喋るなッ……」

「っ……、ぅっぐ……、ぐすんっ」

私は涙に濡れる妻を、何とか慰めてやりたくて、ベッドの上に腰を下ろすと、上掛けの上からゆっくり妻を抱きしめ続けた。


それから約2週間。我等の祈りが通じたのか、医術師よりの絶対安静指示が解かれた。

「本当に良かったです! まだ油断は出来ませんが……」

腹部に手を当て撫ぜながら、柔らかな笑顔でそう告げる妻が、愛しくて仕方ない。

「そうだな」

「あの……旦那様?」

「ん?」

「まだ暫くは……、出来ませんけれど……あの……ほっ、他の方の所へは……」

「はぁ――っ……」

脱力した……。
これだけ愛しいと思える妻が側に居るのに、この期に及んで、一体何の心配をしているのかと思えば、全く……。

「私が欲しているのは愛する妻一人だけだ。もう他の誰かを抱きたいとは微塵も思わない」

「旦那様……」

「これからは二人でこの子を守って行こう。なっ?」

「はい。旦那様ッ」

妻の手の上に自らの手を重ねると、吸い寄せられるように互いの唇を合わせた。

まだ芽生えて間もない小さな命だが、その命だけは今後何があっても私が守り抜くのだと、深く心に誓った。
唯一無二の愛しい妻と共に――。

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本編はこれにて完結となります。
尚、只今アルファポリス様恋愛大賞エントリーに伴い、アルファポリス様で番外編と妻視点の本編を追加連載中です。
妻視点は明後日(17日)で終了し、その後は続編を連載予定です。

ご興味のある方はこちらまで↓
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~ Comment ~

 

出先で読んでます。

……必要なのは正しい恋愛マナーと正しい性教育ですな(^_^;)

コメディとして面白かったです。

帰ったら投票します(^_^)/

ポール・ブリッツ様 

今日は。

仰る通り。
恋愛観って人それぞれですが、やはり常識的にね(笑)

コメディとして面白かったと言って頂けて嬉しいです^^
実はコメディ要素を匂わせながら、これをコメディと言ってしまって良いものか?と思ってたりして、ダグにはコメディと入れてないんですが、そう言って頂けるとコメディって入れても良いのかな?と思えて来ました^^

投票有り難うございます。
まだ今の所一桁キープ出来ているので引き続き頑張りたいと思います。

コメント有り難うございました。
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