信じても良いですか?旦那様ッ

離婚しましょう? 旦那様ッ・続編『信じても良いですか?旦那様ッ』 第4話

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グレンと出会ったのは、騎士見習いに入った17歳の時。
当時から奴には親の決めたと言う婚約者が既に居て、正式に騎士になったら結婚すると言っていた。
17歳で既に婚約者など当時の私には考えられなかった。
とにかく騎士になるまでが大変で普通は従騎士として見習いに入り、早くても3年は副隊長以上の者に付いて身の周りの世話の馬具や武具の手入れを行う傍らで剣の腕も磨いていく。
我が護衛騎士団では通常手入れと言っても剣以外のものは他にはないが、使う剣の種類は一番多くなるのでそれなりに手入れも大変となる。
警務騎士団になれば通常用いる剣と馬具の手入れも欠かせない。
昔のように騎兵としての任を負う師団があった頃は、戦場のへ向かう際の甲冑の手入れや運搬まで任せられたと言うが、今ではそれも殆ど無い。
ただ対抗試合などでは甲冑を身に纏い、盾などを手にして試合に臨むので、その時の為に定期的に手入れを行う必要はあるが……。

私の場合、代々家が騎士を多く排出している家柄とあって、幼少の見切りより指南を受けていた事もあり、見習いから1年半で叙任を受けて騎士となった。
グレンは平均的できっちり3年、叙任を受けたその年に今の奥方と結婚をしている。

奴は従騎士の頃から『結婚したら、早々遊べなくなるから』と、誘われるがままに多くの者達と浮名を流していた。
私はグレンの様に差し迫った状況でも無かったから、叙任を受けるまでは騎士道に専念し、その後幾つかの出会いはあったが結婚まで思い至る者との出会いは見つけられなかった。と言うか、傍でグレンの状況を見ていると打算的な結婚をしたくはないと思えて来たのだ。
奴の場合、夫人との相性が悪いのかどうかは知らないが、結婚当初から

『もう、フラストレーション溜まりまくりだ。我慢できない!』

等と言う言葉を多く吐き出していて、隠れて浮気に走っていた事も知っていた。
それでも結婚から3年目に夫人の妊娠が判明し、それなりに夫婦生活が破たんしていた訳では無かったのだと胸を撫ぜ下ろしていた矢先、

『これで大っぴらに遊べるな』

等と妻の妊娠を理由に、浮気を公言する発言をした時には度肝を抜かされた。
妻の妊娠中には良く聞く話ではあるが、それは通常専門の色を売る店に通うと言うものだ。
だから奴から飲みに誘われて、初めて行く酒場で酒を酌み交わし、その夜その流れで部屋に案内された時にはそう言う店だと思って疑って居なかったのだが、後日……。

『何を言っている、これは慈善事業だぞ』

『はあ?!』

『世にいう夫の浮気に悩み、日々寂しさを募らせているご婦人等を慰めてやるんだ』

『えっ? いや、でも、それって不味いんじゃ……』

その夫にバレたらどうなるんだ?!

『大丈夫だ。お前の相手をしたあの婦人は、既に夫と1年別居状態だ』

いや、それでも不味いだろ?!

と思っていたのだが、色々と詳しい実情を聞かされて、結果……情に絆されたと言うのが入り込んで行くきっかけだった。

関係を持つ相手が決まって来ると、今度は直接邸や別邸に通うようになって行った。

昔は結婚に対しそれなりに思い描いた家庭があった。
我が両親はそれなりに仲が良かったし、息子の自分から見ても理想的と思える夫婦関係を築いていたと思っている。
だが、グレンや寂しいご婦人等の話を聞いていると、打算的な結婚は自身も周囲も不幸にする気がして来て、私はずっと結婚と言う確かな関係を築く事に戸惑いを覚え躊躇するようになって行った。そしていつの間にかこのような年になってしまっていた。

だから妻との結婚を余儀なくされた時、結局私もグレンと同じ道を歩んでいくのかと思い、自らの未来を哀れんだ。
私も跡継ぎを儲ける為だけに好きでもない妻を抱き、時折不実な夫と罵られながらも今までの関係を続けていくのかと……。
私にも安息たる日々は永遠に訪れることは無いのだと、そう思っていたのだが、結婚式の当日、あの日。
私はついに出会ってしまったのだ。運命的とも言える相手に……。

今の私は怖いくらい幸せだ。
最愛の妻と、春には生まれる新しい命。
だからもう、何としても奴の手管に落ちる訳には行かないのだ!!

グレンに持ち場の指示を出し、その場に向かわせた後、私は自らの意思を再確認していた。


「あっ、旦那様ッ!!」

私の姿を視界に捉えた妻が、瞳を輝かせながらこちらに向かって走って……ッ。

「こらッ、走るな!!!」

突然、私の激情のままに叫ぶ姿が、周囲に居た者達の注目を浴びせられる。

「あっ、シルビア、待ちなさいッ!!」

妻の耳には既に義父君の静止する声は届いていないようだった。
私は声を張り上げた時には、既に妻に向って全速力で走り出していた。

「旦那様、やっぱりとっても素敵です! 旦那様が一番です。来て良かったです」

「信じられんな、お前は……」

額に冷や汗をかきながら、私は腕に飛び込んでくる妻を掻き抱いた。

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NoTitle 

コメントでネタバレしましたが、
看護師の才条 蓮っさ~~。


涼音さんの姪さんが受験生なのですね~~。
姪さんにお伝えください。
学校の受験に落ちるのなら、看護師試験も落ちるぞ。。。
・・・と。
私の同級生でも一浪した人がいたのですが。
その人は看護師試験でも落ちました。。。
現実問題、看護学校で落ちると看護師試験でも落ちるのだ。。。


それはさておき。
騎士見習いということで、
少女漫画の騎士見習いを思い出しましたね~~。
その人はある国王の娘(王位継承権はない)女性に恋愛したんですけど、身分が違いすぎるということで自分から求婚しなかったという話を思い出しましたね~~。
騎士見習い。不相応な恋!!
ロマンスがありますよね~~。
・・・ちょっと脱線しましたね。すいません。

LandM 様 

今晩は。
姪っ子に伝えておきます。
落ちたら看護師試験も落ちるよって(笑)
でも、現実問題、姪っ子の受ける医学部看護学科は九州で一番レベルの高い所なので💦、私もヤバイんじゃないかと思っていたり~^^;
もっと低くても「入れそうな所目指そうよ」と思うんだけど、上の子がそこの工学部で、父親もその工学部の教員なのでその関係でお姉ちゃんに負けたくないみたいな拘りもあるのかも?
とにかくセンター試験の結果次第。私的には、とにかく県内の何処かの看護学校に受かってくれればとおもうんですけどね。

少女漫画の騎士見習いって知らないんですか、騎士見習いは私のお話にはこれからもちょくちょく出て来る予定。
不相応な恋!?なんか被ってる感が~(笑)でも、うちは女騎士なんですけどね。

いつもコメント有難うございます。
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