信じても良いですか?旦那様ッ

  離婚しましょう? 旦那様ッ・続編『信じても良いですか?旦那様ッ』 第8話(R-15)

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下腹部に蠢く生暖かい感触に、重い瞳をこじ開ける。
ぼんやりと意識の中に入って来たのは艶やかな黒髪を乱しながら、肌蹴る衣服の隙間からちらりと見える白色の胸を自らの片手で揉みしだく女の姿。
もう片方の手は私のモノに伸ばされており、熟れた真っ赤な果肉色した唇を大きく開くと、ぴちゃぴちゃと艶めかしい音までさせながら、懸命に口に含んでいた。
思いもよらぬ自らの醜態に、私の意識は急激に覚醒した。

「や……めろ……」

だが、言葉が上手く出て来ない……。

「あら、もう起きてしまったの? つまらない」

「お……まえ、は……ッ」

その女には見覚えがあった。
以前より、しきりに私に誘いをかけていた女だった。

「聞いたわよ。貴方最近随分とご無沙汰なんですってね。私が慰めて差し上げるわ。有難く受け取りなさい」

やられた……。
また、グレンかッ!

奴は何と言っていたか? あの時……。薄れゆく意識の中で……。

『お前ばかり幸せにはさせないッ』

等と言っていた気が……。
奴に何があったのか?
あれだけ好き放題遊び回っていて、どの口がその様な戯言をのたまうのかと言う気にもなるが、そのような見解をしている余裕は今の私には無いッ。
とにかく今は何とかしてここから抜け出さなくては!
そう思い必死に藻掻くが、身体が痺れてあまり言う事が効かない……。

「往生際が悪いわね。この薬は、数時間は抜けないわよ」

アルコールによる増長効果と痺れに発汗、効果が数時間と言われてピンと来た。

「トリ……エフェランか……」

「人的害は無いわ」

当然だ。
奴は午後からの職務を考慮して依存性が無く、けれど現状において一番効果的と思える薬を私に使ったのだ。
何の害も持たずに、私を丸め込むだけの為に……。
油断した。最悪だ!

どれ位眠っていたのかは分らないが、まだ身体に痺れが残っているからそんなに時間は経っていないのだろう。
空は薄っすらと白み始めていると言う感じだ。
飲まされて1時間と言う所だろうか?
痺れの効果のピークは1~2時間。人によって個人差が伴う。それからは徐々に感覚が戻りはじめるが通常3時間は一人で歩く事も困難だ。
使用から5~6時間後には汗や尿となって完全に体内から放出されると言われているが……。

「グレ……は如何した……」

「仲間を送りに行ったわ。じきに戻って来るわ。そしたら一緒に楽しみましょうね。ふふふっ」

「っ! …… 」

言うや否や、私のモノを再び口に含める女の姿。

久し振りの淫らな感触は、私の中の眠っていた欲望を呼び戻そうとしている!
だが、このような状況での行為は屈辱的以外の何ものでも無く、それにもまして妻に対し何と言って申し開きをすればいいのか、今の私には全く見当がつかないッ。
自分の甘さと弱さが導き出した自らの危機は、自らで乗り越えなければどうしようもない。
ましてや薬の効果が切れるのを待つ余裕も無い。グレンが戻って来れば恐らく逃げ場は無い。
ならばその前に如何にかして……。

意識を集中させ、私は震える膝を片手で支えながら立たせると、ズボンの裾にいつも忍ばせている短剣に手を伸ばした。
何とか感覚は少しだがある。
女は私のモノにしゃぶりつくのに夢中で、全く私の行動に気付いてもいない様子だ。
持てるのか、どれ位の力が腕に入るのかも分らなかったが、何とか剣を手にする事が出来た。
女の背に剣先を突き付ける事も可能だったが、そんな真似をして大事にはしたくなかった。
とにかく少しでも事を穏便に済ませたかった。
出来れば妻にバレないように……。

私は不自然の無いように女の腰に両手を回すような体制を取ると、剣を持っていた右手で、自らの左手首を切りつけた。

「っくッ……」

鋭い痛みの感覚ッ。
おそらく計画は成功だ。
私は傷つけた左腕を、私に跨る女の前にさらけ出すと言葉を吐き捨てた。

「そこを退けッ!……」

「ひぃぃッ!!」

滴り落ちる流血を目の前にして、女は瞳が飛び出らんばかりに目を見開くと、恐れおののいた。

「早くこの血を止めなければ、私は腹上死だ。……お前はどの様な言い逃れも出来んぞ。如何する?!」

必死に腹に力をため込んで、気迫に満ちた言葉を投げかける。
女は慌てて私から飛び退くと、その場にへたり込んだ。

「私の身なりを整え、服を着ろ! ここを出る!!」

女に身を整えさせると私は自らのシャツの袖を歯で食いちぎり、左腕に巻き付けた。
血はまだ止まらない。
加減が分らなかったから、思いの外強く傷つけてしまったのかもしれないが、そのお蔭で血が止まらず女はかなり怯えている様子だ。
女に腹上死なる言葉を叩きつけたが、実際手首を切りつけたくらいで人間そう易々と死にはしない。
何も知らない女は私に言われた通りに自らの身なりも整えると、私に手を貸した。

まだ薄暗い朝もやの中で、私は女に馬車を拾わせると、御者の手を借りながら何とかそれに乗り込んだ。まだ薄暗い朝もやの中で、私は女に馬車を拾わせると、御者の手を借りながら何とかそれに乗り込んだ。

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~ Comment ~

NoTitle 

ああ、そうなんですよね。
男側の視点から言えば。普通なんですけど。
「奥さんが妊娠しました!!」
「お~~おめでとう!!じゃあ、風俗行こうぜ~~!!
 俺が奢ってやるぜ!!」
「あざ===す!!」
・・・・みたいな展開が普通なんですよね。

ゲスのように聞こえますけど。
それが男の真理です(笑)。
そんなことを小説で書いたら、
顰蹙買うから書かないけど。

LandM 様 

今日は。
男の心理キタ――っ!!

それ、普通なんですか?Σ(゚Д゚)
……そういう方も居るという認識は勿論ありますが、心理としては分かる気もしますが、許せる許せないはまた別問題なのかな~と。世間的には。
家庭的に許してもらえるお宅は別に良いと思いますが、現実問題多くは多分難しいでしょうね(笑)

うちの設定は溺愛設定なので浮気は考えられない世界ですが、グレンのような奴が男性側からすればある種の共感を覚えるのかもしれませんね。納得。
勉強になります(笑)

いつもコメント有難うございます^^/

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