FC2ブログ

記憶の彼方とその果てに

記憶の彼方とその果てに《18.捜 索》

 ←記憶の彼方とその果てに《17.屈 辱》 R-15(軽度の凌辱有り) →記憶の彼方とその果てに《19.救 出》
大広間を抜け出し、急いで部屋へ向かった筈のアーリアの後を追う。
取り越し苦労で部屋に居てくれればそれで良いが、曲がる角々で一応左右に異変が無いか慎重に確認しながら進んでいると、途中警護の者に支えられながら片足を引き摺って歩くアーリアの侍女に遭遇した。
急いで駆け寄り、その腕を支えた。

「アーリア嬢は!?」

「アーリア様をお助け下さい!!・・・・さっ、サニエル王子が待ち伏せされていて、無理やりお嬢様を・・・・」

侍女はその場で泣き崩れた。

侍女の言葉に衝撃を覚えたセイラルは、寄り添う警護の者に鋭い視線を向けた。

「何の為の警護だ!! 何故マーチェリー伯爵令嬢をお助けしなかった!!」

本来ならば立場上、咎める事等許される筈も無い兵を相手に、セイラルはこの時迷う事無く言葉を荒げた。
従者如きに咎められ、一瞬怪訝そうな表情を見せた警護の者だったが、告げられた者の名に一瞬驚いているようだった。
どうやら記憶の片隅に留められていた名前だったらしい。

「ま・・・・マーチェリー伯爵令嬢!?」

「セイラル王子の婚約者だ!」

その言葉に警護の者は見た目にも明らかに顔面が蒼白となり、狼狽しているようだった。

「あっ、あのサニエル王子が、具合が悪くて倒れられた御令嬢を介抱されると言っておられましたので、てっきりいつもの所行かと・・・・。御令嬢も親しげに王子の腕にじっとして寛がれているご様子でしたので何も問題は無いかと・・・・」

「・・・・それは何かあって、意識が混濁している状況だったのではないのか?」

「えっ!?」

警護の者の額からツーッと冷たい汗が流れた。

「だから言いましたのに! お嬢様をお助け下さいと!!」

「じ、侍女が過剰に御令嬢方を心配される姿を今まで何度も目にしておりまして、それを真に受け口を挟み咎められた事もあり、今回もきっと侍女の戯言なのだろうと・・・・。申し訳ございません!!」

謝って許される事では無いが確かにサニエルの女好きは有名で、鬼畜な趣味以外にも一夜の逢瀬を楽しむ令嬢らとの語らいも今や舞踏会や園遊会後の恒例行事のようになっていた。
警護の者は額の冷やかな汗を拭いながらも自分の犯した失態の事実を知り、更に顔は青ざめていた。
この件に関しサニエルは今まで大きな問題を起こした事も無く、その現状を思えばそう解釈されても致し方ないのかもしれないが、その様な言葉はとても認められるものではなかった。

「サニエル王子は!?」

「そっ、その角を左に曲がられた所でお会いして、後は分りません・・・・。申し訳ございません・・・・」

頭を下げっぱなしの警護の者に加えて侍女も頭を下げる。
そこに遅れて王子姿のマジミールが到着した。

「アーリア嬢は?」

「も、申し訳ございません。私がもう少ししっかりしていれば・・・・」

「貴女に落ち度はありませんよ。心配いりません。後は任せて下さい」

男相手に女一人で抗おうなど絶対に無理な事だ。この侍女に落ち度は無い。

「申し訳ありません王子。アーリア嬢は既にサニエルの手中にあります。手分けして向かったと言う南塔に続く客室を徹底的に探しましょう!」

「勿論だ!」

警護の者にはこの事は他言無用と言い含め、とにかく侍女を早く侍医に見せてやるようにと言いつけた。

二人してすぐさまこの先の廊下を左へ曲がると、南塔へと続く客室の捜索を開始した。

扉を叩き、1部屋1部屋チェックして行く。
だが、中々見つからなかった。
部屋数が多く、1つ1つ当たって居ては全く埒が明かない。
どうしたものかと考えあぐねていると、微かに左の扉から何かを伺って居るような人の気配を察知した。

「マジミール!」

急いで対側を確認していた王子姿のマジミールを呼びつけた。
押し入り、間違いでしたでは笑いにもならないが事は予断を許さない。
マジミールにも確認させたが、やはり扉の側で誰かが息を顰めて佇んでいる気配が感じられると言う事で、直ぐに強行してみようと言う話になった。
先走っている事は否めないが、迷っている時間は無かった。

とりあえず扉をノックしてみるが、人の気配はあるものの依然何の反応も返って来なかった。

(「いくぞ!!」)

(「はい!」)

目と目で合図をし、息を合わせて一気に扉を蹴破った!!
扉はバリバリッと大きな音を立てて亀裂が入り、そこを執拗に攻めまくると見事に縦に裂ける様な穴が空いた。
重心が傾いた扉は難なく開き、そこにはサニエルの取り巻きの二人の震えあがる姿があった。

ビンゴだ!!

「リア!!」

従者に扮するセイラルは迷う事無く隣の寝室に飛び込んだ!!
すると、そこには目を覆いたくなる愛しい者が弟に組み敷かれ泣きじゃくる姿と、口元から流れる血を拭いもせず怒りの形相を浮かべ、手を大きく振り上げる腹違いの弟の姿があった。

押して頂けると励みになります^^

にほんブログ村





総もくじ  3kaku_s_L.png パウリンの娘
総もくじ  3kaku_s_L.png 記憶の彼方とその果てに
もくじ  3kaku_s_L.png お知らせ&感謝
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【記憶の彼方とその果てに《17.屈 辱》 R-15(軽度の凌辱有り)】へ
  • 【記憶の彼方とその果てに《19.救 出》】へ

~ Comment ~

NoTitle 

きゃわ~ん…そしてどうなる~!?
ドキドキ展開です~(^m^)

あ、前ページ!
あちらもチェックしてきました~^^b
二度おいしい感じです(^m^)
面白いですね~^^
ふふふ…v-238

はのん 様 

そして、 どうなるでしょうか? ふっふっふっ♪
今夜UPで、セイラルが切れるのか、平然としていられるのかが判明します(^m^)

前、どちらも見ちゃいましたか♪
おお!二度おいしい感じですか? 
その言葉は嬉しい!(実はこの場面結構苦労したので^^;)
楽しんで頂けて良かったです^^

いつも有り難うございます^^
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【記憶の彼方とその果てに《17.屈 辱》 R-15(軽度の凌辱有り)】へ
  • 【記憶の彼方とその果てに《19.救 出》】へ