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記憶の彼方とその果てに

記憶の彼方とその果てに《42.真 実》R-18

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せめてラルとしてでもリアに愛されたいと切に願っていたセイラルだったが、あれだけ柔軟に受け入れてくれるようになっていたラルすら否定され、もう全てが終わったのだと自暴自棄になりかけていた。
それに今日は何があっても譲れないと心に決めていた。
怒りに任せ、己の感情をそのまま解き放ち身体を進めようとした。
それが最終的にはアーリアの為にもなるのだと、半ば自分勝手な言い分を押し付けて・・・・。

背徳を抱えながら正に押し進めようとしたその時、アーリアが助けを求めた人物の名を耳にし、まさかの言葉に我が耳を疑った。
アーリアが心に秘めていた人物が、己が仮の姿として動いているマジミールその人だったとは!

「こんなに嬉しい事はない。リア、いや、アーリア・・・・。君も私を思っていてくれていたなんて・・・・」

自然と言葉が溢れ漏れると同時に、セイラルは自らの腰を更に奥へと押し進めた。

「いやっ、痛い! 止めて!! ・・・・・うっくっ・・・・。やぁっ・・・・マジミール・・・・さま・・・・」

首を左右に振り、ひくつきながら涙に濡れるアーリアの目じりに唇を落す。

「泣かないで・・・・私のアーリア・・・・」

アーリアの瞳からは痛みによるものなのか、屈辱に耐える為のものなのか分らない大粒の涙が更に溢れ返っていた。

従者マジミールを想いながら、誰とも知れぬ宵闇の夫と名のるかつての恋人に抱かれ、涙するアーリアを見ているのは辛い。
アーリアにとっては酷い話だ。
結局自分も弟と同じことをしてしまっているのではないかと言う思いが拭いきれない。
出来る事ならばこの喜びを分かち合いたかった。
心が通じ合えるかもしれない・・・・。
そう思うと今まであれ程悩んでいた事が全て無意味な事に思えて来た。
このままでは愛されている筈の愛しいアーリアを抱いていると言うのに背徳と恋心で胸が張り裂けそうになる。
全ては自分がいけないのだ。ラルのリアを想う思いを捨てきれず同調してしまった己の弱さと、巻き込む事になってしまうかもしれない危険を恐れた自分自身。
結果、今の自分自身もアーリアをもここまで追い詰めてしまった。

セイラルは一つの答えを導き出すと、ある決断をし、声音を変えた。
マジミールの時に作っていた声に言葉に被せ、アーリアに優しく声をかけた。

「目を開けて下さい、アーリア様。そして先程の私の姿を思い出して下さい。扉の側で私の本当の姿をご覧になった時の私の容姿を・・・・」

優しくささやく声音にアーリアは目に見えて分かる程の反応を示した。
彼女に見える筈もない宵闇の中で、瞳を見開き必死に食い入るように抱かれている者の顔を覗き込もうとしていた。
そして、何かを重ね思い出したのか、一言小さな声を漏らした。

「あっ‥‥」

感じ取ってくれたのだろうか?

「うそ・・・・、だってマジミール様は・・・・マジミール様は・・・・」

恐怖では無く、明らかに喜んでくれているような震える柔らかな声音に、分かってくれたのだと思うと更なる愛しさに胸にこみ上げるものがあった。
それと同時にアーリアの中で主張する己の物が更に大きくなるのが分かった。

「んっ・・・・、ぁうっ・・・・なかが‥‥」

おそらく意味が分からず発せらている甘やかな言葉にほくそ笑む。
触れる毎に募る愛しいと言う想い。
言葉の代わりにギュッと強く抱きしめ鼻笑すれば自分で告げてしまった羞恥の言葉の意味に気付いたのか、とても恥ずかしそうに頬を染めると直ぐに羞恥で身を竦めた。
己の告げた言葉の意味に気付いたのだろうか?
ああ、愛おしい。言葉などでは最早語りつくせない・・・・。
気持ちを持て余すとは正にこの事だ。
何処までこれ以上暴走せずに進められるのか、いや、既に暴走しているかもしれない己に苦笑いを浮かべるセイラルだった。

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