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パウリンの娘

パウリンの娘《第2章2》

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王都から遠く離れたイシュラルは広大な牧草地帯を有する豊かな自然に恵まれていた。
交易とは無関係の地で、増税に苦しみつつも民は何とか食に飢える事もなく比較的平穏な生活を営んでいた。
そのきっかけとなったのはアシュド邸の料理長が不景気の煽りを食らって高騰しすぎた食材に容易とは手が出せなくなったと執事に訴えた事から始まった。
執事が庭師に相談すると、空いている庭の一角に菜園作ってみては?と提案した。
それを領主も認め、自らも時間を見つけては一緒に鍬を持つようになって行った。
その行動が民の共感を呼び、今では自給自足の生活が民にも浸透して行き根付いていた。

「ここには太陽の恵みと豊かな緑、自分たちで作った新鮮な野菜に、栄養たっぷりのミルクがあるわ。それだけで生きていくには十分だと思いませんか!?」

明日までの滞在を決めたザビーネは、晩餐の席で満面の笑みでそう告げるローレライを、目を細めて嬉しそうに眺めた。
貴族としての裕福な生活に囚われることなく、自然を愛し、太陽の恵みに感謝する新しいパウリンを所有した娘。
そう言う聡明な娘に育ててくれたアシュド伯夫妻にザビーネは感謝した。
パウリンの未知なる力について、まだ全ては話せないにしても、ローレライにはその神秘なる力についてはそろそろ話しておくべきだろうと考えた。

「後で私のお部屋へ来て。ゆっくり二人でお話ししましょう」

晩餐の席でザビーネからそう言われたローレライは、自室に戻ると絹袋に大切にしまってあった自らのパウリンを手に取り出しそっと眺めた。

“このパウリンにどんな秘密が隠されているのかしら!?”

ずっと知りたいと思っていた。
自分が持って生まれた事の意味を・・・・。


ローレライは左手にギュッとパウリンを握りしめ、胸に手を当て大きく深呼吸すると客室の扉を叩いた。

「ローレライです。お言葉に甘えてお話を伺いに参りました。お時間は宜しかったでしょうか」

「ぞうぞ。お入りになって」

ザビーネの声に再び大きく深呼吸するとローレライは静かにその扉を開いた。

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~ Comment ~

NoTitle 

どうなっていくのか…?
早く先が知りたいです^^

HANON.H 様 

いつも有り難うございます。
次回は衝撃の?事実が明らかに!!(笑)

実は今中盤に入った所まで書き上がってはいるのですが、細かい所が変わるかも知れないので少しずつ慎重に公開してます^^;
話の流れはもう固まっているので変わり様が無いけれど、不安で・・・・(苦笑)
私もストック溜めてその内安心して公開したいわ~^^;
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